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※この記事には性暴力に関するイラストや描写が含まれます
相手に性行為を迫られた。自分はしたくないけど、断ったら相手が不機嫌になって嫌われてしまうかも━。
「性的同意」とは、手をつなぐ、キスする、セックスするといった全ての性的な行為に対し、お互いがその行為を積極的にしたいと望んでいるかを確認することを指します。
「性的同意」という言葉が近年知られるようになった一方で、その具体的な内容や同意の取り方を理解している人は多くはないのが現状です。国際協力NGO「ジョイセフ」の調査では、若者の4割超が「具体的に性的同意とはどういうものか、正直わかっていない」と答えています。
内閣府による性暴力に関するSNS相談窓口「Curetime」の公式X(@curetime1)が10月17日、性的同意を強要する例として、イラストを投稿しました。
イラストには付き合い始めたばかりのカップルの様子が描かれています。
一方が相手の身体に触って性的行為を求めましたが、「そういうの早いよ」と断られました。すると「俺のこと好きなら早いとかないだろ」「つまんない」などと不機嫌な様子に。断った側は、話しかけても相手に無視され、仕方なく応じました。
イラストは「それって本当に性的同意?」と問いかけています。
Curetimeは、「自分の立場や相手の感情を利用して『別れる』など言葉で脅したり、不機嫌になって圧力を加えた『同意』は同意ではありません」と投稿で伝えています。
性教育に関する講演や性の健康・権利をめぐる政策提言などの活動に取り組むNPO法人「ピルコン」は、性的同意のポイントとして以下の4点を挙げています。
①NOと言える環境が整っている(非強制性)
②社会的地位や力関係に左右されない対等な関係である(対等性)
③1つの行為への同意は他の行為への同意を意味せず、その都度の確認が必要(非継続性)※いつでも「やめて」と言える
④その行為が「したい」という明確で積極的な同意がある(明確性)
性的行為をしたいと望んだときは、自分の気持ちを相手に押し付けず、お互いの気持ちを確かめ合って進めることが大切です。
■相談窓口一覧
ワンストップセンター、性犯罪・性暴力に関する相談窓口の全国共通短縮番号
#8891
警察庁の性犯罪被害相談電話全国共通番号
#8103
内閣府「性暴力に関するSNS相談支援促進調査研究事業」 Curetime
相談時間:24時間365日(17〜21時はチャット、それ以外の時間はメールで相談可能です)
チャットのみ、外国語での相談も受け付けています。
これらの相談機関は性暴力専門の相談員が対応しており、状況や本人の意思に応じてどのような対応が良いか考え、一緒に警察へ行くなどの支援もしています。