記録的な残暑の影響で、北日本では紅葉のスタートが遅れましたが、朝晩の気温低下や寒気の流れ込みなどで葉の色付きが進み、山地や山沿いを中心に平年並からやや遅い見頃を迎えています。10月下旬には栃木・日光で見頃に、京都や東京では11月下旬に見頃となる予想です。
ウェザーニュースでは、この夏の天候などをもとに2023年の紅葉見頃予想を発表しました。全国の紅葉名所の見頃日を確認して、紅葉狩りの計画にお役立てください。
■ポイント■
・記録的な残暑で北日本の紅葉に遅れ
・東日本や西日本の見頃は広く平年並の予想
・東日本や西日本は鮮やかに色づく見込み
記録的な残暑で北日本の紅葉に遅れ
葉が色付く時期は秋の気温と深く関係しており、気温が低いと色付く時期が早くなり、高いと遅くなります。今年は記録的な残暑の影響で、北日本では紅葉のスタートが遅れました。
ただ、9月下旬からはようやく秋の空気に包まれ、特に先日の三連休はこの時期としては強い寒気が流れ込みました。北日本では足踏みしていた葉の色付きが進み、東日本や西日本でも山地から徐々に色付きが進んできています。
東日本や西日本の見頃は広く平年並の予想
今後、11月にかけての平均気温は全国的に高い傾向ですが、天気は周期変化し、東日本や西日本では晴れる日が多くなる予想です。
このため、放射冷却による冷え込みで葉の色付きが進み、東日本や西日本では多くの名所で平年並の時期に見頃を迎える見込みです。
東日本や西日本は鮮やかに色づく見込み
夏の天候は葉の育ち具合や傷み具合を左右し、色付きの良さに影響を与えます。また、葉が鮮やかに色付くためには、秋に適度な日差しと雨があり、気温がしっかりと下がることが必要です。
今年は夏の記録的な高温や少雨の影響で、北日本や北陸では特に色や形が昨年よりも良くない傾向です。また、先週後半は北日本を発達した低気圧が通過したため、北海道の一部では葉が散ってしまうなどの影響が出ました。見頃の期間が平年よりも短い可能性があるため、特に北海道の山地では早めの紅葉狩りをおすすめします。
今後は全国的に天気が周期変化し、特に11月にかけては東北南部・東日本・西日本で晴れる日が多い予想です。葉が鮮やかに色付くために必要な日差しや雨、朝晩の冷え込みが十分に見込めるため、これから見頃を迎える多くの名所で鮮やかな紅葉が期待できます。
※ 見頃の定義:一つの名所の中で、全体の約7割が色付いたときから落葉が始まった日まで
※ 見頃の平年:2004年から2022年の期間で、紅葉が見頃を迎えた日から落葉が始まった日の平均
※ 天候の平年:1991年〜2020年の過去30年平均
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