松本人志さんや呂布カルマさん出演の「性」特番、NHKは起用の理由答えず「総合的に判断」

一部の出演者による性加害を容認するような過去のSNS発信などから、「性」をテーマとする番組への起用に批判や不安の声が上がっている。
日本放送協会(NHK)放送センターに掲げられたロゴマーク
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時事通信社

お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志さんらが、「性」に関するNHKの特別番組に出演することを受け、起用に疑問の声が広がっている。

一部の出演者が、過去に性加害を容認するような発信をSNS上で投稿するなどしているためだ。

起用の見直しを求める意見も相次ぐ中、こうした声をどう受け止めているのか。NHKに見解を聞いた。

どんな番組?

特別番組『松本人志と世界LOVEジャーナル』は、NHK総合で10月17日(火)午後11時から放送される。

NHKは番組の概要に関して、「世界のさまざまな性の話題や悩みについて、多様な立場の出演者が、楽しくまじめに語り合う特集番組」と取材に説明した。

松本人志さんのほか、ラッパーの呂布カルマさん、アダルトビデオへの出演経験がある作家の鈴木涼美さん、お笑いコンビ・ラランドのサーヤさんも出演する。

番組では、愛とセックスにまつわる世界の最新トレンドを紹介するほか、セルフプレジャーに関するコーナーもあるという。松本さんは番組について「広い意味で少子化対策にもつながる」とコメントしている

「のぞきに参加しない生徒がマトモじゃない」と投稿

番組概要が公表されて以降、出演者の人選に対する批判や不安の声が相次いだ。

呂布さんは6月、修学旅行中に男子高校生が女子生徒に対し盗撮や覗き行為をしたとして処分を受けた記事を引用し、「のぞこうと思えばのぞける様な露天風呂を選んだ学校が悪い。男子生徒はのぞけるならばのぞく。当たり前だろ」「そこでのぞきに参加しなかった生徒の方がマトモじゃないよな」などとXで投稿。性加害を容認・助長する内容だとして物議を醸した。

松本さんは2017年、自身がコメンテーターを務めていた番組『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、男性俳優が未成年の女性と飲酒や不適切な関係を持った問題を巡り「もうそろそろ、未成年の女性の方も取り締まれるような罰則をつくるべきだ」との持論を述べている

2019年には同じ番組でNGT48のメンバーへの暴行事件について取り上げた際、タレントの指原莉乃さんに対し「お得意のからだを使って何とかすれば」と発言。「常軌を逸したセクハラ」などと批判を浴びた

呂布さんや松本さんのこうした過去の発言や発信を踏まえ、「なぜ(番組出演に)ふさわしいと思ったのか」「性犯罪を助長するような発言をしている人が性を語る番組のキャストなのはおかしい」などの声が上がっている。

NHK「総合的に判断」

ハフポスト日本版はNHKに対し、松本さんや呂布さんの起用の理由と、起用に対して批判の声が上がっていることへの受け止めを尋ねた。

NHKは「出演者の選定については、自主的な編集判断のもと、その都度、総合的に判断しています」とだけ述べ、起用理由を説明しなかった。

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