オンライン会議でどんな背景を設定するかによって、相手から得られる信頼や、相手からどれだけ有能な人だと思われるかが変わってくる。
研究チームは、顔表情データベースのサービスを利用し、男女18人ずつが笑顔と無表情の2パターンを示した計72枚の写真を使用した。
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これとは別に、「自宅(リビングルーム)」「ぼかしをいれた自宅(リビングルーム)」「本棚」「植物」「白い壁」「無料背景テンプレート(氷河とアザラシ)」の6種類の背景を準備し、背景ごとに表情と性別が異なる写真を12枚ずつ用意した。すべての写真にZoom枠をつけ、オンライン会議らしさを再現した。
調査に協力したのは19〜68歳の167人。それぞれの写真を見て、そこに写る人がどの程度信頼できるか、どの程度有能かを7段階で評価してもらった。
植物と本棚が背景ある人への評価が信頼面、能力面どちらもおしなべて最も高い結果となった。
研究チームのリーダーであるダラム大学のパディ・ロス准教授(心理学)はCNNの取材に、「植物と本棚がより高い信頼と能力評価を感じる結果となった一方で、リビングルームと(氷河とアザラシの)背景テンプレートの評価はよくありませんでした。
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みんながホームオフィスを持てないにもかかわらず、リビングルームや背景テンプレートは少し不真面目に見えてしまう何かがあるようです。
自分をどう見せたいかに無関心であるように見えるのです。結果として、きちんと植物の手入れをできている人や本を読んで自己を高めようとしている人に比べると能力が劣っていそうだと見えてしまいます」と述べている。
ロス准教授は、オンライン会議の際に選ぶ背景について「新たなビジネススーツのようなもの」としている。