環境保全を念頭に、メーカー各社からサステナブルな製品が次々と発売されている。衣類、雑貨、化粧品など、そのジャンルは多岐に渡るが、近年ではPCやスマートフォンといった電子機器においても、その傾向は顕著だ。
PCメーカー・日本エイサーからもこの秋、再生プラスチックを約90%使用したモニターが発売された。元々Acerでは、環境問題の深刻化を受け、サステナブルな製品シリーズAcer Vero(ヴェロ)を展開しており、本製品はそのAcer Veroシリーズ下での新モデルとなる。
海洋汚染の原因になりうるプラスチックも、積極的に素材として採用
今回、発売されたモニターは、27インチモデルの「B277DEbmiprczxv」と、23.8インチモデルの「B247YDEbmiprczxv」だ。
本製品では本体の85%に、PCRプラスチックを使用。ゆえに、新品のプラスチックを100%使用した場合と比較して、CO2排出量の削減を期待することができる。
さらに本体の5%に、海岸から約50km圏内の陸地で回収されたオーシャンバウンドプラスチックを使用し、海洋汚染の防止にも貢献。
これらの取り組みから、環境に配慮した電子機器・製品であることを示す、アメリカ電子学会の評価システムEPEAT Silver認証※やIT機器の持続可能性を評価する制度 TCOなどの認証を受けている。
モニターとしては、スタンダードタイプである本商品だが、注目したいのが画面上部にあるWebカメラ。カメラ本体にマイクとスピーカーを搭載しており、モニターを通じて快適に外部と繋がることができる。また上下15度の角度調整や、シャッターによる物理的なカメラオフも可能だ。
そのほか、ブルーライトカット機能やモニターアームへの対応など、リモートワークにおいて欲しい機能がひと通り備わっているのも嬉しいポイント。サステナビリティに加え、デスクワーカーに寄り添ったバランスのいいプロダクトとなっている。
製品生産を通して環境と向き合うAcerの姿勢
Acerではこれまで、プロダクトデザインから、開発・生産・エネルギー・ロジスティクス・パッケージデザイン・リサイクルまで、製品生産のあらゆる過程で、地球環境に考慮した取り組みを継続して実施してきた。
それらを体現したAcer Veroシリーズでは、2025年までにノートパソコン・デスクトップパソコン・モニターといったコア製品全体の30%に再生プラスチックを使用することを目標としているという。
今後、どのようなサステナブルな製品が展開されるのか、その動向にも注目していきたい。