犬とキツネが自然交配して誕生したハイブリッド動物が、世界で初めてブラジルで発見されたと英テレグラフ紙などが報じた。
この発見を伝えた論文などによると、このメスの動物は2021年、リオグランデ・ド・スル州バカリアで車にひかれ、深刻なけがをした。動物医療施設の野生動物保護・リハビリ施設に送られ、回復したという。
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Newsweekによると、この動物は犬用の餌を受け付けず、代わりに与えられたネズミを食べたという。
論文を発表した研究者はNewsweekの取材に「彼女は犬に似た目と、パンパスギツネのような長い鼻をしていた。暗い色の見た目で犬のような吠え方をしていた」と答えている。また、この動物が保護された茂みに入ったところ、パンパスギツネに見られるような行動が確認されたという。
この動物は研究の対象となり、 2023年8月に掲載された論文で、犬とキツネが自然交配したハイブリッド種であると明かされた。
論文によるとハイブリッド種の染色体は76本。犬の染色体は78本、キツネの染色体は74本で、その中間だったという。
だが、世界で初めて確認されたハイブリッド種が、保護先で既に死亡したとテレグラフ紙が伝えている。
ハイブリッド種を研究、世話していた科学者がこの8月、保護先に写真を求めたところ、半年前に死亡したと伝えられたという。この事案の報告に不備があったとして、ブラジル政府が調査に乗り出している。
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