私たちが日々使っている外来語やカタカナ語。すっかり定着した言葉もあれば、実はよく分からずに使っているという単語もあるでしょう。
外来語を他の言葉で言い換えたいときは、国立国語研究所の「外来語言い換え提案」が参考になります。
「外来語言い換え提案」は、公共の場などで使われる少し分かりにくい外来語について、言葉遣いを工夫して分かりやすい言い換えを提案するもの。国立国語研究所の外来語委員会が2003〜2006年、計4回発表し、一覧にまとめました。
20年前の提案なので、一覧の中には、現在は定着している外来語もあるかもしれません。
「アクセス」。この言葉の意味や、「日本語」で言い換えたら何というか知っていますか?
それでは見ていきましょう。
♢言い換え語
1.接続
2.交通手段
3.参入
♢用例
1.携帯電話を使ったインターネットへのアクセス(接続)は日本が先行している。
2.空港ビルやアクセス(交通手段)の整備に相当な期間を要する。
3.中小企業は大企業と比べて企業の経営内容について情報開示が限定的であり、資本市場へのアクセス(参入)にも限界があるため〜
♢意味説明
1.情報に接近し利用すること
2.交通や連絡の便
3.市場に入り込むこと
♢
手引きによると、「定着に向かっている語」だとされており、そのまま使う場面が多いそう。しかし、「60歳以上では半数以上が分からない語」であることから、言い換えや説明の補足が必要になる場合もあるといいます。
特に1は「インターネットの普及に伴い、今後ますます定着していくことが見込まれる」ため、「情報に接近し利用することを一語で表す」ことができるとして利便性が高まるといいます。
1と2は、幅広く使われる用法であるため、文脈によっては言い換え語を必要とすることもあるそうです。
動詞として用いる場合も多く、1「接続する」「接近する」「利用する」、2「連絡する」、3「参入する」などとそれぞれ言い換えられるそうです。