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2023年9月4日、 東京ディズニーシーは開園22周年を迎えました。
多くのファンが訪れている東京ディズニーシー。そのシンボルが、パークの中央にそびえ立つ「プロメテウス火山」ではなく、エントランス付近にある「アクアスフィア」であるということを知っている人は多いかもしれません。
ですが、その理由をご存知でしょうか。22周年の節目にシンボルに関する豆知識をお届けします。
改めて。シンボルは火山ではなく地球です!
東京ディズニーランド・シーにはそれぞれ、パークの顔ともいえるシンボルがあります。例えば、東京ディズニーランドでいえば、シンボルは言わずもがなシンデレラ城です。パークの中心部にそびえ立っています。
一方、東京ディズニーシーのシンボルは、園内の中央にそびえ立つ「プロメテウス火山」...ではなく、園内に入ってすぐ目に飛び込んでくる「アクアスフィア」と呼ばれる地球のモニュメントがそれです。
ファンやリピーターであれば多くの人が知るところですが、実際にSNSでは「えっ、プロメテウス火山がシンボルだと思ってた!」「地球はいつも素通りしちゃってた」などと、開園から20年以上が経った今もその事実を知らなかった人もいます。
でも、当初のシンボルは地球じゃなかった...
意外にも知られていないのが、シンボルがアクアスフィアになった経緯です。
実は、当初計画されていたシンボルは地球のモニュメントではなく、全く別のものにするという“構想”があったのです。
シンボルの決定に至るまでには、パークを運営するオリエンタルランドとアメリカのディズニー社との間で繰り返しの議論がありました。
資料によると、ディズニー社はシンボルについて「アメリカ人にとって冒険の守り神であり祖国に戻ってきたシンボルとも言える温かなイメージを持つ『灯台』」を提案していたといいます。
しかし、オリエンタルランドは「日本人にとっての『灯台』は哀愁を帯びた寂しいイメージがある」として、ディズニーのテーマパークのシンボルとしてふさわしくないと考えたため、議論は平行線になったといいます。
異なる文化を背景に持つ日米の両社はその後も検討を繰り返し、ようやくたどり着いた答えが、今のシンボル・“水の惑星地球”を表現した『アクアスフィア』でした。
ちなみに、米・ディズニー社がシンボルに提案していた灯台はシンボルにはなりませんでしたが、アメリカンウォーターフロント内にある通称:ケープコッドの一角に設置されていて、人気のフォトスポットになっています。
もし、アメリカのディズニー社の案がそのまま採用され、灯台がシンボルとなっていたら、パークの風景や印象は大きく変わっていたかもしれません。
アトラクションや施設など、建物の1つ1つの細部にまで独自のストーリーや意味が込められているのが、ディズニーのテーマパークのこだわり。
次回パークを訪れた際には、そびえ立つプロメテウス火山だけでなく、アクアスフィアや灯台も素通りせずに立ち止まってみてはいかがでしょうか。