アメリカ・アリゾナ州で12年も前から行方がわからなくなっていた飼い犬が、家族と奇跡の再会を果たした。
発見したマリコパ郡アニマルケア&コントロールが、8月末に公式Facebookで写真2枚とともに再会の様子を公表した。
保護した犬は少し人見知りでどこか悲しげなところがあり、1度も尻尾を振らなかったという。マイクロチップが埋め込まれていたため、飼い主の電話番号が判明。職員が連絡を取ったところ、名前は「ミニオン」で現在15歳ということがわかった。
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飼い主によると、2011年に管理人が開けたままにしていた裏門から逃げてしまったそうだ。
アニマルケア&コントロールの職員がミニオンを飼い主のもとに車で送り届けることになった。到着した職員は、キャリーケースを開ける前に家族に1つ忠告をした。
「ミニオンはもう高齢なので、すばやく動くことはできません」
ところが、職員がキャリーケースを開けると、ミニオンは家族を見るやいなやまず尻尾を振り出した。明らかに再会を喜んでいる姿だったという。
飼い主一家がミニオンを家の中に連れて入ると、尻尾を振って走り回った。
アニマルケア&コントロールが投稿した2枚の写真は、2011年と2023年に撮影された家族写真で、年月の流れを感じさせるものだ。
2011年には若さあふれるミニオンに抱きついていた幼い子どもが、2023年の写真では大きく育ち、すっかり年老いたミニオンを抱っこしている。
このニュースに対し、「涙があふれます。すばらしい再会の写真ですね」「うれしいと同時に悲しくもある。この犬は人生のほとんどの時間で家族を失っていたのだから」「ここ数カ月で聞いた中で一番いいニュースです」などの声が寄せられている。
アニマルケア&コントロールは、マイクロチップの大切さを強調している。「この再会はマイクロチップなしでは実現しませんでした。ペットにマイクロチップを装着し、(飼い主の連絡先などの)情報をきちんと更新しましょう」と訴えている。
日本でも2021年6月から、ブリーダーやペットショップなどで扱う犬や猫にはマイクロチップの装着が義務化されている。