そうめんやひやむぎ、冷奴などが美味しい時季です。今の時季はこれらの料理に緑鮮やかで香りもよく、やわらかい小ネギ(万能ネギ)を薬味に使う方も多いと思います。
しかし、小ネギ1束の量は意外に多く、薬味に使っても残ってしまうことがあります。残りを袋のまま保存していたら、葉先から傷んでしまった、ということもあります。
そこで、小ネギの上手な保存法を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。
「万能ネギ」、実は商品名
ネギは、白い部分を主に食べるいわゆる長ネギ(根深ネギ)と、主に葉の部分を食べる葉ネギ(青ネギ)の2種類に大きく分かれます。
「小ネギは葉ネギがまだ若いうちに収穫したものです。小ネギの中には『万能ネギ』と言われるものがありますが、実は万能ネギはJA筑前あさくらが『博多万能ねぎ』として名付けた商品名であって、葉ネギの『九条ネギ』の一種である『九条細』というネギを、若いうちに収穫したものです」(吉田さん)
小ネギは切って保存すると良い!?
薬味用に小ネギを買うと、使いきれずに残ったものをダメにしてしまうことがあります。
「小ネギは葉の先端が非常に細くやわらかです。水分が不足すると葉先から枯れ、折れ曲がると曲がったところから傷んできます。しかも長さがあるので、折らないように野菜室にうまく入れるのは難しいところです。
そこで、おすすめなのが薬味用に切ってから保存する方法です。これなら使いたいときにすぐ使えるし、1週間は鮮度を保って保存できます。ネギは生命力の強い野菜なので、うまく保存すれば、1週間経ってもフレッシュな状態を維持することができるのです」(吉田さん)
(1)小ネギを薬味用に小口切りに切る
(2)キッチンペーパーをぬらして、保存容器に敷く
(3)切った小ネギを保存容器に入れ、さらに上からもぬらしたキッチンペーパーをかける
(4)全体にかけたら容器のフタをびっちりと閉め、冷蔵庫で保存する。1週間は保存可能
「容器に小ネギを入れる際にはぎっしりでなく、ふんわりとするように量をあまり欲張らないようにするのが鮮度を保つコツです。また、切らずに保存したい場合は根の部分にぬらしたキッチンペーパーを巻いて元の袋に入れて保存してください」(吉田さん)
料理に彩りを添える小ネギ。上手に保存して無駄なく使い切りましょう。
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