炒めものにも使える台湾ラーメンの素や万能ダレ…絶対に切らさない調味料ありますか?

ライターの西森路代さんと白央篤司さんによる「食」をめぐるリレーコラム。今回は、西森さん宅で絶対に切らさない調味料について。地元愛媛の特製ダレから旨辛の台湾ラーメンの素、チャーシューの漬け込みダレまで、アジア好きの西森さんならではのラインアップです。
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Mario Marco via Getty Images
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前回の白央さんの話題はお茶だった。私もお茶には関心がある。 

特にアジアが好きなので、横浜中華街とか大久保のアジア食材店なんかでは、中国茶を買ったりもするし、地元に帰ったときは、地元のお茶を買って東京に持ってかえったりもしている。今はなかなか実現できていないが、アジアに旅行に行ったときには、スーパーに立ち寄って、お土産や自分用にお茶を選ぶのも好きだった。

日本茶で言うと、愛媛には久万高原(くまこうげん)というのがあって、そこの久万茶というのをよく買っている。東京にいても、西のお茶を選びがちで、福岡の八女茶(やめちゃ)や鹿児島の知覧茶(ちらんちゃ)を見つけると、なんとなく手に取ってしまう。 

お茶といえば、皆さん保存方法はどうしているだろうか。

私の場合は、そのままアルミの袋に入れて、ゴムで止めたりするときもあるけれど、かわいらしい茶筒に入れて保存するときもある。日本でも、アジアでも、お茶を入れるのは、日光などにあたらない缶であることを考えると、それがお茶に適した保存方法なのだろう。

お茶の保存方法にもあるこだわりが

YouTubeやInstagramで動画を見るほど「詰め替え」が好き
筆者提供
YouTubeやInstagramで動画を見るほど「詰め替え」が好き

ただ、ときどきガラスのキャニスターに入れたりもしてしまう。

というのも、私は同じ容器が整然と並んでいる様子を見るのが好きなのだ。自宅でも、100均で売っている適度にシンプルで並べたらおしゃれに見えそうなキャニスターに、穀物類とか、パスタ類を入れて、ずらっと並べている。

私がどれほど詰め替えが好きかというと、YouTubeやInstagramでも、詰め替え動画を好んで見てしまうくらいなのだ。

Pinterestでも、詰め替えた容器が整然と収納されている画像を集めている。バラバラのパッケージに入っていたものが、同じ容器に詰められていく様子を見るのが楽しいのだ。

世の中に、詰め替え動画が好きな人は他にもいるのだろう。たぶん、詰め替え動画が好きな人の中には、ASMRの要素を求めている人も多いような気がするが、私はもっぱら、同じ容器が整然と並ぶ様子を見るのが好きなのである。

というと、家はさぞや綺麗なのだろうと思われるかもしれないが、実は私の家は汚部屋に近く、引っ越しを長らくしていなかった頃は、誰も呼べないくらいであった。

近年は、何度か引っ越しをして、そのときだけはなんとか片付いた状態になるので、「この状態を維持して人をコンスタントに呼ばないと、また誰も踏み入れられない汚部屋になっていくぞ!」と自分に言い聞かせて、なんとか人が呼べるくらいの状態をキープしている。

ただ、「自分は掃除や片付けは苦手ですぐに散らかしてしまうけれど、収納動画を見たり、ものがキチっとハマったりしている状態はけっこう好きだぞ?ならば、この部分を突き詰めれば、部屋も片付くのでは?」という考えにスイッチしたことで、少しだけ片付けができるようになった。

ついに“シンデレラ・フィット”が実現

今の家に引っ越してからは、パントリーなどがないので、カウンターテーブルを購入し、100均やホームセンターのあらゆる収納を見比べて、そのカウンターテーブルにぴったりとハマるようにコンテナを並べた。

結局、DAISOの新ブランド『Standard Products』のものがジャストサイズで、いわゆるシンデレラ・フィットというやつが実現した。家に来た友人から、「これをユニットで売ってほしい」と言われたのは、ひそかにうれしかった。

中に入っているのは、調味料やストックである。一人暮らしなのに、ついつい調味料が好きで増えてしまうので、なるべく人が来てくれたときに使いたいなと思っている。リピートしている調味料のベスト5は、前回も書いた地元愛媛の伊藤本舗「今治焼豚玉子飯のタレ」と、エバラ「台湾拉麺の素」、そしてこちらも地元愛媛の高橋商店「やすまるだし」、北海道のベル食品「ザンギ名人」、同じくベル食品の「華味ラーメンスープしお味」である。

「焼き豚卵飯のタレ」は、焼いた牛肉にわさびとともにつけて食べてもうまい。「台湾拉麺の素」は、もやしやひき肉を炒めるのはもちろんのこと、家で鍋をするときに少し入れるだけで味が決まる。「やすまるだし」は、うどんつゆにも、炊き込みご飯や煮物にもいいし、「ザンギ名人」は、鶏肉を数分つけこんだだけでもおいしい。「華味のラーメンスープ」はチャーハンの味付けにも使える。

好きな調味料はまだまだある。

最近、流行っているキャンプで使う塩みたいなもので言うと、富揚の「テキサススパイス」をリピートしている。新大久保のスーパーで見つけたアイン食品の「塩ダレ」は、甘味や酸味がないごま油味のきいたタレなので、チョレギサラダなどにもいい。

もうひとつ、絶対に家で切らさないようにしているのが、香港のスーパーで知った李錦記の「叉焼醤(チャーシュージャン)」だ。この甘辛くてとろみのあるタレの中には、八角などの香辛料が入っているので、豚ひき肉をこのタレで煮ると、魯肉飯みたいな味になる。中華食品を扱うお店か、楽天やAmazonなどにもあるので、おすすめです。

調味料については、まだまだ書きたいところだが、またの機会があればそのときに。白央さんにも、定番の調味料というのが、きっとあるのではないだろうか。 

(文:西森路代 編集:毛谷村真木

地元愛媛の伊藤本舗「今治焼豚玉子飯のタレ」やエバラ「台湾拉麺の素」、北海道のベル食品「ザンギ名人」など
筆者提供
地元愛媛の伊藤本舗「今治焼豚玉子飯のタレ」やエバラ「台湾拉麺の素」、北海道のベル食品「ザンギ名人」など