結果から、引越しの挨拶に関する意識が明らかになった。
引越しの際、近所に挨拶する?粗品やタイミングはどうしてる?
引越し経験者500人に「引越しの際、近所に挨拶をするか」を尋ねたところ、「必ずする」「することもある」と回答した人は、70.0%にのぼった。
「することもある」という人は、「単身ならしないが、家族での引越しならする」「学生が多いマンションならしない」など、引越しや引越し先の状況によって、挨拶するかどうかを変えていると思われる。
引越しの際に挨拶をすると回答した350人に「挨拶する際に、粗品をもっていくか」と質問すると、「必ずもっていく」が7割を超えた。「もっていくこともある」を合わせると、95%以上が挨拶する際に粗品を準備していることが分かった。
粗品としてよく渡されるのは、洗剤やタオルといった「生活でよく使う日用品」。食品はアレルギーや好き嫌いの可能性があるため、避けた方が無難だそう。
引越し業者に頼めば、「のし」をかけて準備してくれるケースもあるようだ。
「引越し挨拶のタイミング」で最も多かったのは「引越し当日」で、47.8%と全体の半数近くを占めた。次いで「翌日」が27.7%と続いた。
調査を行ったAlbaLinkによると、引越し当日はトラックが家の前にとまったり、搬入作業で騒がしくなったりするため、できれば引越し作業の開始前に「◯時ごろから騒がしくなります」と挨拶しておくのがおすすめ。早朝や夜間は迷惑となるため避けた方が良いという。
後日になる場合はできるだけ早く挨拶するほうがよいとされるが、隣人が在宅するであろう日を狙って「引越し後の土日まで待つ」という人も多かった。
挨拶をする理由は〇〇のため。一方、しない理由は?
続いて、引越しの挨拶をすると回答した350人に「挨拶をする理由」を尋ねたところ、「隣人について知りたい(114人)」が最も多かった。
「どのような人が住んでいるかがわかり、今後どのように接して行けば良いのかもわかるから(20代 男性)」、「近所の人がどんな雰囲気なのか知りたい(50代 女性)」などの声が上がり、周辺住民の雰囲気を知るために、挨拶回りを活用している人も多く見られた。
2位にあがったのは、「迷惑をかけそう(108人)」。
理由としては、「子どもが迷惑をかけるかもしれないため、あらかじめ挨拶しておきたい(30代 女性)」、「引越しの準備でバタバタするだろうから、ご迷惑をおかけしますという意味も込めている(40代 男性)」など、引越し作業そのものや引越し後の生活音で迷惑をかけることを心配する声が多数寄せられた。
特に子育て中の人は、あらかじめ子どもがいることを伝えておけば、子どもの声や足音によるトラブルを回避しやすくなると考えて挨拶をする人が多く見られた。
3位には、「礼儀として(49人)」があがった。
「挨拶しないのは失礼な気がする(40代 女性)」、「常識だと思っている(50代 男性)」など、最低限のマナーとして捉えている人が多いことがうかがえる。「田舎なので挨拶は当たり前」など、地域性に言及した人もいた。
このように、引越しの挨拶をする人は、近隣住民との良好な人間関係を築くために挨拶している人が多いことがわかった。
引越しの挨拶をしない150人に理由を聞いたところ、1位となったのは、「防犯のため(37人)」。
「女性が一人で住んでいることを近所の方に知られたくない(20代 女性)」、「顔を知ったり知られたりすることはリスクであると感じるようになった(50代 女性)」など、8割以上が女性からの回答となった。
女性の一人暮らしであることがわかると、トラブルや事件に巻き込まれる可能性があるため、不動産業者などから「防犯のため、無理に挨拶しなくてもいい」とアドバイスされることもあるそう。
2位は、「近所付き合いしたくない(31人)」で、「あまりご近所と深く関わりたくないため(30代 女性)」や「人と関わるのが苦手だから(40代 男性)」など、もともと人づきあいが苦手な人は、近所付き合いに積極的ではないようだ。
続く3位は、「隣人と関わる機会がない(30人)」。
「単身用住居のため、関わりがほとんどない(20代 女性)」、「賃貸に住んでいて、普段近所の人と交流がないため(30代 女性)」といった声が寄せられた。
住居形態により、隣人と顔を合わせる機会がほとんど無かったり、挨拶にいっても、生活サイクルが合わずに会えないことがあり、会って話をする機会がないなら、わざわざ挨拶することもないだろうと考える人が多いようだ。
引越しの挨拶をしないと答えた人は、「関わりたくない」「面倒」という人も多かった一方、身を守るために挨拶を避けている人も多いようだ。
引越しの挨拶は「してほしい」が半数以上。状況や暮らし方によって判断を。
「引越しの挨拶をしてほしいか」を尋ねたところ、「してほしい」「どちらかといえばしてほしい」が62.6%となった。
引越してきた人がどんな人か知りたいので、挨拶してほしいと考える人が多いと考えられる。
「自分自身は引越しの挨拶をしない」と答えた人に「引越しの挨拶をしてほしいか」を聞いたところ、「してほしい(0.7%)」「どちらかといえばしてほしい(4.7%)」と回答したのは、合わせてわずか5.4%だった。
挨拶を迷惑だと思われるのが不安であれば、粗品と簡単な手紙をポストに投函する方法で挨拶するのも良いという。