アメリカ西海岸を中心に展開する人気のハンバーガーチェーン『In-N-Out(インアンドアウト)』が近く、5つの州で従業員のマスク着用を禁止することが、同社からリークされたメモで明らかになった。
『In-N-Out』といえば、米大リーグのエンゼルスで活躍する大谷翔平選手が好きなことでも知られる。
同社が社内声明で発表したこの新たな方針は、コロンビア大学に勤める科学者ラッキー・タン博士によってTwitterに投稿された。米メディアInsiderが同社のカスタマーサービス部門を通じてこの方針を確認した。
新鮮な素材を使ったハンバーガーで知られる『In-N-Out』は、アリゾナ、コロラド、ネバダ、テキサス、ユタ州の店舗で勤務する従業員に対し、8月14日以降、マスクの着用を禁止すると通知した。
同社の声明によると、この方針は「カスタマーサービスの重要性を強調し、全ての人の健康と幸福に配慮しつつ、スタッフの笑顔や顔を見せることができるようにするために」導入されたものだという。
また違反した場合には、「解雇を含む懲戒処分が下される可能性」があるが、「特定の病状や健康上の懸念があるスタッフは、医師の診断書があれば免除が認められる」という。
『In-N-Out』は、雇用主が従業員のマスク着用を禁止することが禁じられているカリフォルニア州とオレゴン州の店舗では、この新たな方針を実施することはできない。
米国疫病予防管理センターは、マスクは定期的な予防接種とともに、新型コロナの蔓延を防ぐ有効な手段であるとしている。
ハフポストUS版は『In-N-Out』にコメントを求めたが、記事配信時までに返信は得られなかった。
『In-N-Out』が新型コロナに懐疑的な立場を取るのは今回が初めてではない。
同社のサンフランシスコ店舗では2021年、同市で義務化されていた、屋内で食事をする客のワクチン接種証明の確認を拒否し、一時的に営業停止となった。
同社の法務責任者は当時、「私たちは、政府のワクチン警察にはなりません。証明書やその他の理由で、サービスする客とそうでない客に分けることを私たちレストランの従業員に強制するのは、不合理で、侵略的で、安全ではありません」と述べた。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。