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ディズニー映画『白雪姫』の実写版で、コロンビアにルーツのある俳優レイチェル・ゼグラーさんが主人公を演じることをめぐり、SNSではキャスティング発表時から人種差別的な議論が起こっている。
これに対し、ゼグラーさんは自身のTwitterで、ある“お願い”とともに、ディズニープリンセスを演じることへの思いをつづった。
「キャスティングに関する無意味な議論」にコメント
ゼグラーさんは7月15日、自身のTwitterにディズニープリンセスに扮した子ども時代の写真を投稿した。
「ネット上で私を擁護してくれる人たちから感じられる愛にはとても感謝しています。ですが、キャスティングに関する無意味な議論に、私をタグ付けしないでください。本当に、本当にそういうものは見たくありません。
なので、この写真を置いておきます!すべての子どもたちが、何があってもプリンセスになれることを知ってほしいと思います」
ゼグラーさんが白雪姫を演じることが発表されたのは2021年6月。それ以降、SNSでは人種差別的な議論が沸騰。多くの人がこのキャスティングを歓迎する一方、白雪姫を演じるゼグラーさんがラテン系アメリカ人であることを批判する声が一部でみられた。
ゼグラーさんはこうした人種差別的な批判に対して、これまでも声を上げてきた。
ELLEのインタビューでは、SNSで誹謗中傷する人たちを、「現実の生活では決して出会うことのない、顔の見えない人々の集まり」と批判。「彼らは、スターバックスで近づいてきて、『あなたは白雪姫を演じるほど白くない』などと言うような勇気は決して持っていません」と話した。
アリエル役俳優も連帯
ゼグラーさんの今回のツイートには、『リトル・マーメイド』でアリエル役を務めたハリー・ベイリーさんも連帯した。アフリカ系にルーツのあるベイリーさんも、アリエル役に選ばれたことが発表されて以来、人種差別的なバックラッシュ(反動)を受けていた。
ベイリーさんはゼグラーさんに対し、「私たちはあなたのことを本当に愛してる。本当に完璧なプリンセスだよ」とメッセージを送った。これにゼグラーさんも「私はいつもあなたを愛しています」と答えた。
スペイン語圏でも白雪姫は偉大なアイコン
2022年1月、Varietyの番組でゼグラーさんは、白雪姫に抜擢されたことについて「自分がこの役を演じるなんて想像したことすらなかった」とコメント。スペイン語圏でも白雪姫は「ブランカ・ニエベス」と呼ばれ、人気があるという。
「普通はラテン系の白雪姫なんて見ないでしょう?スペイン語圏で白雪姫は人気の存在にもかかわらず。ディズニーのアニメや他の作品、グリム童話の中でも、ブランカ・ニエベスは偉大なアイコン。でも、私のようなルックスの人や私自身が演じる役だとは普通は思わないですよね」
ゼグラーさんはSNS上の批判を踏まえた上で、白雪姫役を「ワクワクするような仕事」だと受け止めているという。「私はラテン系のプリンセスになるんだ」とも意気込んでいる。
ディズニー映画では近年実写版制作が進んでおり、俳優・制作陣においても多様性が尊重されるようになってきた。ベイリーさんがアリエル役に抜擢された時には、アメリカではアフリカ系の少女たちを中心に喜びの声も広がった。今回も、ラテン系のゼグラーさんが白雪姫を演じることで、多くの人が彼女に勇気づけられるのではないだろうか。