梅雨時は洗濯物の臭いが気になっている方もいるかもしれません。高温多湿なこの時期、洗濯機には嫌な臭いの元となるカビ汚れが溜まりやすくなります。特に洗濯槽の裏側は最もカビ汚れが溜まりやすいと言えますが、きれいにするのは大変ですよね。
おそうじ本舗の技術アドバイザー・尾崎真さんに、家庭でできる洗濯槽(縦型洗濯機)の掃除方法を教えてもらいました。
厄介な洗濯槽のカビ汚れ
洗濯機の汚れは、嫌な臭いを漂わせる元になります。汚れは(1)衣類に付いた皮脂、(2)石鹸カス、(3)ホコリ、(4)水アカ、(5)カビなどが挙げられます。なかでもカビは1~4の汚れをエサにして洗濯機のあらゆる場所に発生します。
お掃除しにくい洗濯槽の裏側は厄介ですが、「洗濯機の使用頻度がさほど多くなければ、ご家庭でも洗濯槽をきれいにできる方法があるのです」と尾崎さんは言います。
用意するものは、酸素系漂白剤(粉タイプ)、針金ハンガー、ストッキングです。尾崎さんが教えてくれた方法はプロならではのテクニック! 次の手順で行ってください。
(1)45~50℃のお湯で汚れをふやかす
まずは45~50℃のお湯を洗濯槽に満杯まで注ぎ、5分程度回します。熱めのお湯を使って汚れをふやかすのがポイント。このお湯の温度は酸素系漂白剤の中に含まれる過炭酸ナトリウムの洗浄力が最も高まる温度なのです。
(2)洗剤で汚れを浮かして浸け置き
酸素系漂白剤(粉タイプ)を500グラム程度お湯の中に入れると、洗剤がお湯に反応してシュワシュワと音を立てながら泡が出てきます。この泡が洗濯槽の裏側に付いている汚れを剥がしてくれます。15分ほど洗濯機を回してから停止させ、2時間以上そのまま放置して浸け置きします。
(3)手製のハンガーネットで汚れをすくい取る
浸け置きが終わったら、再度10分程度洗濯機を回してください。すると、洗濯槽の裏側に付いていた汚れ(茶色や黒っぽいカス)が水の中に浮いてきます。ここで針金ハンガーと古ストッキングの登場。針金ハンガーを引き伸ばし、ストッキングを被せてハンガーネットを作ります。これを使って、浮いてきた汚れをすくい取ります。
(4)汚れが出なくなるまですすぐ
汚れをすくい取ったら排水し、新しい水に入れ替えて再度洗濯機を回します。まだ汚れが出てくる場合は、ハンガーネットですくい取ります。これを繰り返して汚れが出なくなったら完了です。
ちなみに、ドラム式洗濯機の場合は、お湯をドアからこぼれない程度の水位まで溜めたら洗濯槽クリーナーを入れて「槽洗浄モード」でまわしたら掃除が完了します。もし「槽洗浄モード」がなければ、洗いとすすぎ、脱水を1回ずつ行いましょう。
尾崎さんに教えていただいたこのテクニックを使えば、汚れ落としは簡単です。高温多湿な時期に厄介なカビをスッキリさせて、清潔な環境を保ちましょう。