イスラム主義勢力タリバンが、統治するアフガニスタンの美容サロンの閉鎖を決めた。タリバンの復権後、女性を公共の場から排除する動きが強まっている。
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タリバンの勧善懲悪省の広報担当は、CNNの取材に「7月27日までにすべての美容サロンを閉鎖する」と答えている。女性の自由を制限するだけでなく、収入源を奪って経済的に困窮させることにもつながりかねない。
タリバンは、これまでに教育現場やスポーツジム、公園などから女性を締め出してきた。女性だけでの遠出は許されず、男性近親者の同伴が義務付けられている。直近では、現地の国連機関で働くアフガニスタン人女性の出勤を停止するようにという通知も出している。
国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)は7月4日のツイートで「女性の権利に対する新たな制限は、経済に悪影響を及ぼす。(タリバンが表明している)女性起業家支援とも矛盾する」と批判。美容サロン閉鎖の決定を中止するよう求めた。
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タリバンをめぐっては、2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロの首謀者とされるオサマ・ビンラディンの引き渡しを拒んだため、アメリカはアフガニスタンに軍事侵攻してタリバン政権を倒した。
アフガニスタンに駐留していたアメリカ軍の2021年の撤退とともに、タリバンが再び実権を掌握。人道危機が深刻さを増しており、国際社会から非難の声が上がっている。