お店に新鮮な青梅が出回る季節となりました。今の時期は梅酒キットを売り場で見かける機会も多いですが、子どもたちには梅シロップで作る梅ジュースが人気です。
梅シロップを作る際は時間をかけて梅のエキスを抽出しますが、もっと簡単にできる方法があるそうです。発酵食コーディネーターで料理研究家の加藤なぎささんに、詳しく伺ってみました。
冷凍1日、加熱半日で完成!
一般的に梅シロップは、梅と同量の砂糖を入れ、浸透圧を利用してじわじわと梅のエキスを抽出して作りますが、できあがるまでに2~3週間はかかります。しかし、すぐ飲みたいときにおすすめの方法があります。
「梅を冷凍してエキスを出しやすくし、炊飯器を使ってじわじわと加熱することで、冷凍1日、加熱半日で作ることができます。できた梅シロップは炭酸や水で割ると、さわやかな酸味の効いた梅ジュースになりますし、熱中症の危険が高まる時期には少し塩を入れれば、熱中症対策ドリンクにもなります」(加藤さん)
梅シロップを炊飯器で作る方法
(1)青梅1kg、砂糖1kgを用意する。
(2)青梅のヘタを取り、水洗いしてから水分を拭き取り密封袋などに入れて1日冷凍する。
(3)炊飯器(3合炊き以上)に解凍しないままの(2)と砂糖を入れて、保温モードで約12時間保温(炊飯器の性能によるので時間は目安)。
(4)砂糖が溶け、梅がしわしわになってエキスが十分出たらできあがり。梅を取り出して、殺菌消毒した瓶に詰めて冷蔵保存する。保存期間は3か月が目安です。
「冷凍梅で作る場合の砂糖は、グラニュー糖や上白糖など溶けやすいものがおすすめです。また、少し甘味をおさえてスッキリした味わいが好みの方は、梅1:砂糖0.7~0.8で漬けると良いでしょう。できあがって取り出した梅は、捨てるのはもったいないので、鍋で煮てジャムやペーストにすることができます。ペーストは味噌と合わせて梅味噌にしたり、魚料理の隠し味に使うと臭みが取れておいしく仕上がります」(加藤さん)
梅に含まれるクエン酸は、疲労回復に効果があり、代謝を活性化し疲労によって体に溜まった乳酸などを燃焼させる作用があります。これからの季節、暑さと湿気で疲れた時などに梅が入ったものを食べるのが効果的だそうです。
梅シロップで作る梅ジュースを飲んで、これからの暑い季節に備えましょう。
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