アメリカ・カリフォルニア州で、従業員に正当な賃金を支払わなかったうえ、脅迫行為に及んだレストランのオーナーらに、14万ドル(約1980万円)の未払い賃金と損害賠償の支払いが命じられた。
捜査から、オーナーらは偽の神父を雇って、従業員に「罪の告白」をさせようとしたことも明らかになった。
神父は奇妙な質問をした
支払いを命じられたのは、北カリフォルニアで複数の店舗を構える「タケリア・ガリバルディ」だ。
連邦労働省によると、 同レストランのチェ・ガリバルディ氏ら4人のオーナーは、週40時間以上の労働をした従業員に対し、時間外手当を支払わなかった。
また、従業員のチップを使ってマネージャーに不正に支払いをしたほか、労働局の捜査に協力した従業員は、報復を受けたり移民手続きが不利になったりすると脅したという。労働省に苦情を申し立てたとみなされた従業員は、解雇された。
サクラメント店の元従業員マリア・パラさんは、2018年にオーナーの一人から、連邦労働局の捜査に対し「勤務は週40時間で、給与はチェックで受け取った」と回答するように指示されたと供述した。
さらに、このオーナーは2021年11月、勤務時間に神父のような人物を連れてきて「メンタルヘルスのために、罪の告白をしたいか」と従業員に尋ねたという。
パラさんは、この神父が「通常の罪の告白とは異なる、職場に関連した奇妙な質問をし始めた」と振り返っている。
「神父は私に、職場で何かを盗んだか、遅刻したことがあるか、雇用主に害となる行為をしたことがあるか、雇用主に悪意を持っているかを尋ねました」
レストランの運営会社はこう言った行為を認め、14万ドルの支払いに同意。さらに、労働局に対しても、5000ドル(70万円)の制裁金の支払いを命じられた。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。