映画『氷の微笑(1992年)』で知られるアメリカの俳優シャロン・ストーンが、2001年に脳内出血に倒れて以降、俳優としてのキャリアを回復できていないことを明かした。
アメリカのエンタメ業界誌「ハリウッド・リポーター」が主催する昼食会「Raising Our Voices(声を上げること)」で、ストーンはダイバーシティやアクセシビリティについて議論し、仕事復帰への苦労について語った。
ストーンは、約20年前の病気が未だにハリウッドでの職業人生に影響を与えていることを明かし、「7年かけて回復したのに、あれ以降仕事がないのです」と述べた。
「最初に起こった時は、誰にも言いたくありませんでした。問題があると分かれば、外されてしまうから」と話し、障害や長期にわたる病気を抱える人々が常に直面する偏見について言及した。
「それ以来20年間活動していません」「仕事がないんです。一時期はかなりビッグな映画スターだったのに」
ストーンのキャリアは減速しているように見えるが、完全にスポットライトから姿を消したわけではない。
近年は大ヒット作に恵まれてはいないものの、病気以降はテレビシリーズ「モザイク 〜誰がオリヴィア・レイクを殺したか」や「ラチェッド」などに出演している。
ストーンは、これまでの自身の旅路を「ダイバーシティの問題」とし、と観客に以下のように呼びかけた。
「ダイバーシティには1つ以上の意味があります。それは負傷であったり、肌の色であったり、自分のために立ち上がったりすることでもあります。もしあなたが多様であるなら、この業界において自分の居場所を要求しなければなりません」
そして、現在の政治情勢についても言及し、「この多様性が、この国のでたらめな『反Woke(社会問題や多様性についての関心や理解を否定する)』の考えによって失われないことが、私にとっては重要なことです」と述べた。
この昼食会の会場では、インクルーシビティを口先だけのものではなく、可能な限り実現するよう努力したようだ。会場にはADA(障害のあるアメリカ人法)に基づくスロープが設置され、アクセシビリティボランティアも常駐していた。また、ステージプログラムには2人の手話通訳が導入されていた。
ハフポストUS版の記事を、翻訳・編集しました。