「歳だから仕方ない」
「病院に行くほどではない」…
心身に不調を感じている40代50代女性は約9割。しかし、自分の不調を「更年期症状」と捉える人は、わずか4分の1にとどまります。
女性のライフステージブランド「BELTA」を運営するベルタは、更年期前後の「変わりめ期女性の現状に関する意識調査」を実施。その世代の女性の約7割が日々体調不良を感じながらも、具体的な対処をしていないことがわかりました。
自分には更年期症状はない?
1031名の45~59歳女性のうち、「カラダの機能低下が気になる」という人は73.5%。心身に「何らか気になる不調がある」と答えた人は90.1%にものぼります。
しかし「更年期症状がある」と自覚している人はたった24.6%にすぎず、75.4%の人は「自分には更年期症状はない」と思っています。45~59歳女性のほとんどが心身の不調を感じているにもかかわらず、その多くが自分の不調と更年期を結び付けて考えていないことが明らかになりました。
寝つきの悪さやイライラなど、更年期症状と重なる不調も
現在気になっている不調について訊ねたところ、多かった回答は「肩こりや頭痛」「疲れやすい」「寝つきが悪い、睡眠の質が悪い」など。「ストレスが溜まっている」「やる気が出ない」「不安感がある」「イライラする」「ゆううつになる」など、メンタル面の不調を感じている人も多いようです。
調査対象者の多くは自分の不調を更年期症状と捉えていませんが、具体的な不調の内容に着目すると、やはり更年期によく見られる症状が多いことがわかります。更年期に対する正しい知識が不足していることで、更年期症状だと自覚しにくくなっているのではないでしょうか。
また、この年代の女性は仕事で責任ある立場に就いたり、親の介護があったりと忙しい人が多く、不調を抱えていても、本人も周囲も「歳のせい」「疲れているだけ」と片付けてしまいがちです。不調を我慢したまま過ごし、病院に行ったり、周囲に相談したりする機会も少ないのかもしれません。
「自然のもので対処したい」と不調を我慢
更年期が始まる人が多い40代に対象を絞ると、「更年期症状について調べたことがある」と答えた人は59.7%。過半数の人が、更年期に関するなんらかの知識を持っていることがうかがえます。
しかし、自分の不調に対して「なるべく薬に頼らず、自然のもので対処したい(68.1%)」と考えていたり、「自身の症状は病院に行くほどではないと思っている(65.8%)」と思っていたりする人が多くなっています。
ここから見えてくるのは、「更年期について知らないわけではないが、自分の症状は病院に行くほどではないと思っているし、薬には頼りたくない」という40代女性の傾向です。実際に、不調を感じている人に「通院、漢方や医薬品を摂取するなどで不調に対し対処しているか?」と訊ねたところ、77.8%の人が「していない」と回答しています。
更年期症状に対処するには、正しい知識に基づいた行動の選択が欠かせません。心身の不調を感じたまま「疲れや年齢のせい」と思い込んでやり過ごしたり、「たいしたことはない」と我慢したりすれば、生活の質を大きく損なってしまいます。
今後は更年期についての十分な教育や、信頼できる専門家にアクセスする機会の充実が求められていくでしょう。