日本では共働き世帯が多数派を占めるようになって久しい。一方で、家庭内の家事分担の実態は夫婦の働き方の変化にいまだに追いついていないようだ。
結果からは家事分担への意識に明確な課題が見えた。
共働き世帯は60%超
アンケート回答者の61.7%は共働き世帯で、専業主婦または主夫世帯は32.4%と時代を反映する結果となった。
では、家事は世帯内で具体的にどのように分担されているのだろうか。
男性の比重が上回る項目は「ゴミ出し」のみ
「家庭内で自分が一番実施割合が高いと感じる家事の項目」は、男女で明らかな差が見られた。最も多くの男性の手が挙がったのは「ゴミ出し」で、71.7%。2位に「食器洗い」が50.4%、3位に「掃除」が46.5%と続く結果になった。
一方、最も回答者が少なかった項目は9.4%の「育児」。企業や組織によっては男性も育児休暇を取得しやすくなった現在でも、育児に主導的あるいは積極的に関与していると言い切れる男性はまだ多くはないという傾向が見えた。
一方、女性の回答では多くの項目で50%以上という結果に。中でも最も多くの手が挙がったのは「料理」で、89.3%と圧倒的な数字に。続く「洗濯」と「掃除」も80%超と、いまだに女性が家事の大半を負担しているという実情を反映した結果となった。
パートナーの家事取り組みへの満足度 男女で大きな差
家庭内での家事分担が平等とは言えない結果となったが、パートナーの家事への参加に対する満足度はどうだろうか。全体では、「非常に満足」と「やや満足」は合計58.3%と、概ね満足している人が過半数を占める結果に。一方、「やや不満」と「非常に不満」は22.8%と、約4人に1人が不満を抱えていることが分かった。
回答を男女別で見ると、7割超の男性は女性に対し「非常に満足」または「やや満足」している一方、女性の男性に対する満足度は、「非常に満足」が15.5%、「やや満足」が31.0%と、合わせても5割を下回る数字に留まった。
また、「やや不満」「非常に不満」と回答した男性は約8%であるのに対し、パートナーに不満を抱いている女性は合計33.9%と、男性の回答を大きく上回る結果となった。
今回の調査から、家庭内の家事分担は、男性と比べ女性が圧倒的な比重で受け持ち、それに対し多くの女性が不満を抱えている実態が、数字で浮き彫りとなった。