一部のジャニーズファンからなる団体が5月11日、都内で記者会見を開いた。元ジャニーズJr.の男性がジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年死去)から「性的被害を受けた」と告発したことを受けて、事務所に検証などを求める署名約1万6000筆を同事務所に郵送で提出したと発表した。
これまでの事務所の対応に疑問を持った一部のジャニーズファンが4月19日、「PENLIGHT (ペンライト)ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」を立ち上げ、オンラインプラットフォームで署名活動を始めていた。
5月8日までに集まった署名約1万6000筆は当初、事務所に対面で提出することを予定していたが、その後事務所側がメディアが殺到することを懸念したため、郵送することになったという。
事務所からはすでにメールで受領書が送られ、要望書に関しては「個別に回答することは差し控えさせていただきたい」とする一方、「代表や経営陣が参加する弊社役員会議に提出する」と記されていたという。
以前から「ジャニオタ」(ジャニーズ所属タレントのファン)だという発起人の20代の女性は、ジャニー喜多川氏による性加害についての噂はこれまでも聞いたことがあったものの、深く考えていなかった、と4月の取材でハフポストに語った。
しかしオカモトさんの告発後は、自分の好きなジャニーズのタレントを応援し続けながらも「おかしいことはおかしい」と訴えたいという思いから、不買活動などではなく、同じ気持ちを共有するファンの友達と共に署名活動を開始したという。
同団体はジャニーズ事務所に対し、性暴力被害者の声を聞くこと、第三者委員会による検証や調査、被害者への謝罪や支援、再発防止措置の実行などを求めている。
署名は現在もオンラインで募っており、事務所の対応に変化が見られない限り、新たに集まった署名を提出する予定だという。
2019年に死去した喜多川氏が事務所に所属する少年への性的虐待に及んでいたとの疑惑をめぐっては、週刊文春が1999年に報じており、最近では2023年3月に、イギリス公共放送BBCがドキュメンタリー番組を公開し、日本国内でも注目を集めた。