ハフポスト日本版で反響の大きかった記事をご紹介しています。(初出:2022年12月5日)
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「みなぎるやる気」
そんな一言にピッタリの写真がTwitter上に投稿され、大反響となった。投稿したのはココニャさん(@kokonananya)。
写真に収められているのは、飼い猫2匹が自宅の障子を突き破り、その場に静止する場面。いかにも「やる気がみなぎっている」猫2匹の表情を見て、「何回見てもおもしろい」「ニャンともエンターテイニャーの猫ちゃんたち」「やる気出るわ〜」などと反響が広がり、約9万件のリツイートと45万件の「いいね」が殺到した。
さらにココニャさんは、「すごくバズっているので、裏も見る?」として、やる気にみなぎった表情の「裏側」にあたる後ろ姿を激写。自ら突き破った障子にすっぽりはまったおしりとしっぽが2つ、そっくりに写り込み、「もっとかわいい」などと絶賛する声が相次いだ。
その約2週間後、ココニャさんは「必ずやる ただそれだけ」とのシュールなメッセージとともに、再び障子を突き破った2匹の「キメ顔」を投稿。「すごく元気が出てくる」と絶賛する声もあれば、障子の貼り直しが控えていると見られるココニャさんに対し「飼い主様、ご苦労様です」と労るコメントも寄せられた。
ハフポスト日本版がココニャさんに尋ねたところ、写真に写っている猫はいずれも7歳のメスのサバ身ちゃん(右)とトラ身ちゃん(左)。7年前、ココニャさんの父が、目が開いてない状態で弱っている2匹を公園で見つけ、救出し、それ以来ココニャさん宅で育ているという。
最初の写真を撮った場面について「ガタガタと障子を登る音がしたので様子を見たら、2匹が得意そうにしていました。(高いところから)人間を見下ろして優越感を感じていたのではないかと思います。我が家では日常風景で、『今日も元気そうで良かったな』と思いました」と説明した。2匹はこの後、数分にわたり障子と障子の間を移動して遊び、やがて降りたという。
今回、猫が突き破ったのは「いつもの障子と比べ、6倍ほどの値段の障子紙」だったという。障子は年末まで貼り替えず、2匹が破ったままの状態で過ごすそうだ。
「我が家では『猫自身に危険が及びかねないこと』以外は、猫の行動に対して怒ることはありません。何をしても受け入れる、受け入れられる存在とともに暮らせるのは幸福ではないかと思います」
〈取材・文=金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉