映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏が、代表作の一つである『E.T.』で自分が下した決定についての後悔を振り返った。
Advertisement
スピルバーグ氏は4月25日、TIME100サミットに出演。その中で『E.T.』から銃の描写を削除したことについて「過ちだった」と述べた。
「あれは間違った判断でした」「やるべきでなかったと後悔しています。E.T.はその時代をうつしだすものだからです」
1982年に公開された『E.T.』では、銃を持った警官が子どもたちを追いかけるシーンがある。スピルバーグ氏は20周年アニバーサリー特別版でそのシーンから銃を削除して、無線機に置き換えた。
スピルバーグ氏はこの決断について「連邦捜査官が銃を持って子どもたちに近づいているという描き方に敏感になってしまい、銃を無線機に変えることにしました」と説明した。
Advertisement
この決定は、自分の考え方の変化によるものだったという。しかし月日が経つにつれてそのままにすべきだったと感じるようになった、と述べた。
「自分の過去の作品をいじるべきではありませんでした。誰にもそれを勧めません」
スピルバーグ氏は、時代にあわせて映画を編集し直さない方が良い理由について次のように語っている。
「映画は、作られた時の我々の立ち位置や世界の状況、世界がストーリーをどう受け取ったかを示す道標のようなものです。だから私は編集しなおしたものを世に出したことを本当に後悔しています」
スピルバーグ氏は、『ジョーズ』や『ジュラシック・パーク』までさまざまなヒット作を手がけているが、1カ月前に出演した番組では『E.T.』を「完璧な作品」だと述べている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。