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スープ専門店を運営するスープストックトーキョーが、離乳食(後期)の無料提供を全店舗で開始すると4月18日に表明したところ、子連れ客への嫌悪感を示すツイートや「1人客を無視している」などと一部の利用者から否定的な声が上がった。これを受け、同社は26日に声明を発表した。
声明では、離乳食の無料提供について「小さなお子様連れという理由で外食店での飲食をためらう方の助けになれば」という想いから始めたサービスと説明したうえで、「ある特定のお客様だけを優遇するような考えはない」という明確なメッセージを打ち出した。予定通り25日に離乳食の無料提供を始めたうえで、丁寧に企業のストーリーや信念を説明する姿勢に称賛が集まっている。
「小さくてもできることもあるとまじめに思っています」
離乳食の無料提供は今回の騒動以前から一部店舗で行っていたサービスだ。25日から対象を全店舗に広げたことについて同社は「(さまざまな理由で食事がままならない人の助けになりたいという)『Soup for all!』の取り組みのひとつ」と説明している。
さらに、年齢や性別、子連れかどうかで客を区別することはないと強調。「世の中の環境の変化が激しい中、社会が抱える課題もさまざまです。それらを私たちがすべて解決できるとは思っていません。でも、小さくてもできることもあるとまじめに思っています」とつづった。
SNSでは「強い意志を感じる」などと評価の声
スープストックトーキョーの声明に対し、Twitterでは称賛の声が上がっている。
「100点満点の対応では」「この企業はマジでやってる。この騒動で、それが伝わったわ…」「毅然とした企業態度、久々に見たなという感じ」といったコメントのほか、「『申し訳ございません』とか『配慮に欠けた』とかが一回も出てこなくて、強い意志を感じます」「言葉は丁寧ながらあくまで正統な企業理念だと訴えるスタイルは新しく感じた」など、声明の言葉選びやメッセージの出し方を評価する声もあった。