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元「ジャニーズJr.」の男性が大手芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年死去)から「性的被害を受けた」と告白した記者会見をめぐり、海外メディアは相次いで男性の主張を報道した。
4月12日に東京都内の日本外国特派員協会で会見を開いたのは歌手のカウアン・オカモトさん(26)。ジャニーズ事務所に所属した2012〜2016年、喜多川氏から「性的行為を受けた」と報道陣に話した。会見は海外メディアの記者らも取材していた。
BBC、CNN、AP通信などが相次いで報じる
2023年3月に喜多川氏による少年への性的行為の疑いを取材したドキュメンタリー番組を公開したBBCは、「オカモトさんは東京都内の喜多川氏宅で15〜20回にわたり性的虐待を受けたと述べた」と報じた。
CNNもオカモトさんが主張した性被害の内容について報道。同氏の「他の被害者が名乗り出ることを期待して発言している」との発言を取り上げた。
AP通信は自社の報道のスタンスについて「通常、性的暴行を受けた疑いのある被害者を特定して報道しない」とした上で、「オカモトさんはメディアで自分自身を特定すること(顔や名前を公表すること)を選択した」と説明し、記者会見での発言を詳細に取り上げた。
イギリスの大手新聞紙The Guardianは日本の大手メディアとジャニーズ事務所との癒着関係を説明。
過去に週刊文春が喜多川氏の性的虐待疑惑を報じたことに言及した上で、疑惑について報じてこなかった他の日本の大手メディアに対して「エンタメ業界の頂点に立つ者による性的虐待を調査せずにいたと批判されている」と指摘した。
アメリカのエンタメ業界誌The Varietyなどもサイト上に記事を掲載。オカモトさんが歌手として活動しているブラジルでは、アメリカの音楽カルチャーメディアRolling Stone ブラジル版が報じた。
国内では大手新聞社やNHKが沈黙を破った
日本の大手メディアは喜多川氏による少年への性的行為の疑惑について長きにわたって沈黙を続けてきたが、オカモトさんの記者会見は複数の国内の大手新聞社が4月13日朝刊で報じた。
会見の模様を報じない姿勢をネット上で批判されていたNHKは会見から1日以上が経過した同日夕方、ニュース番組でオカモトさんや事務所側の主張について放送した。
ジャニーズ事務所は共同通信など大手報道各社の取材に「経営陣、従業員による聖域なきコンプライアンス順守の徹底、偏りのない中立的な専門家の協力を得てのガバナンス体制の強化等への取り組みを、引き続き全社一丸となって進めてまいる所存です」などとコメントしている。