「その舌をどうやって収納してるか謎すぎる」
そんな一言とともにTwitter上に投稿された、1枚の衝撃的な写真が注目を集めている。
写真に映るのは、リビングのじゅうたんの上に立ち、カメラ目線でつぶらな瞳を輝かせる1匹の白い小型犬。愛嬌のある表情でじっとこちらを見つめている。これだけならば、かわいいペットの一般的な写真だ。
問題は、「謎」とされた舌だ。犬はピンク色の舌を口元からペロリとのぞかせーービヨ〜ンと下方に伸ばしている。
自らの頭部の高さほどの長さに達するのではないかと思わせるくらいに、あまりに長い舌。たしかに「どうやって(口内に)収納してるか」、見た者に疑問を抱かせる。
さらに写真の投稿者である飼い主(@The_Mucho_World)は、同じタイミングに撮影した動画も公開。犬は口から長い舌を出したり、しまったりといった動作を、上下左右の色々な方向に向かって、何度も高速で繰り返している。
動画に添えたコメントでは、「こんな長くて大丈夫ですか?と獣医さんに聞いて『めっちゃ長いだけで大丈夫です』と言われた舌」だとの裏話も明かしている。
Twitter上で、写真には1万件のリツイートと9万件以上の「いいね」が殺到。
「合成(写真)にしか見えない」「動画がなかったら合成だと思った」「いや本物なのかよ」「現実がバグってる」「(舌の長さで)ギネス記録狙えそう」と、本物とは思えないほどの舌の長さに驚く声が寄せられた。「かわいい」「めっちゃ癒された」と犬の愛嬌に魅了される人も相次いだ。
ハフポスト日本版は、犬の飼い主の男性に詳しい話を聞いた。
飼い主によると、写真や動画に写っているのは2歳のオス、ムーチョくん。「ペキニーズ」という犬種で、子犬の頃から2人家族の飼い主らと暮らしているという。「甘えん坊で、ヤンチャで、マイペースで、ビビり」な性格だそうだ。
写真や動画は3月中旬に撮影したという。
「ムーチョくんの大好物である納豆をあげたら、ものすごい勢いで完食してから、ペロペロと口の周りを舐めるいつも通りの仕草をし始めました。
そのときは何気なく動画を撮影していたのですが、あとから見返して、『やっぱりこの舌、おかしい。長すぎる』と気づきました。
どういう仕組みで口の中に収納されているのか…。その真相は、私には一生わからないと思います」
2021年2月頃に飼い主とお茶目なムーチョくんが一緒に暮らし始めてから、およそ2年がたった。
「表情が豊かで、どんなときも面白く、そしてかわいいムーチョくん。一緒に暮らし始めてから、『無償の愛を注ぎ続けたい』という感情を、初めて知ることができました」
子犬の頃からTwitterにムーチョくんの写真や動画を投稿し続けているといい、2023年3月現在のフォロワーは12万人を超えている。
「2年間、まるで『親の目線』で見守り続けてくれているフォロワーさんもいて、すごくうれしいです。優しい心でムーチョを愛してくれているのが伝わってくるので、感謝でいっぱい。
ただ、たくさんの人に見てもらっているからといって気負わずに、ムーチョくんと私自身の関係を1番大切にしていきたいと思っています。いつまでも一緒に暮らし始めた当初のような気持ちで、かわいいムーチョくんと普通の生活を営んでいきたいです」
〈取材・文=金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉