第95回アカデミー賞で、助演男優賞の部門ではキー・ホイ・クァンが受賞した。
クァンは、80年代に『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『グーニーズ』などに出演し一躍人気子役に。その後アジア系であるが故に俳優の仕事を続けていくのが難しくなったが、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で30年ぶりに俳優復帰した。
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受賞スピーチで、クァンが最初に名前をあげたのは母だった。
「お母さん、オスカーを獲りました!私の旅は、船の上で始まった。難民キャンプで1年過ごし、どういうわけかハリウッドの大舞台に立つことができました。
このような話は映画の中にしかないと言われます。自分の人生に起きるなんて信じられません。これこそがアメリカンドリームだと思います」
ベトナムで1971年に生まれたクァンは、幼少期にベトナム戦争後の混乱から逃れるため、家族と国を脱出した。香港の難民キャンプで1年を過ごしたのち、1979年にアメリカに到着したと、ハフポストのインタビューで明かしている。
さらにクァンは、「ちゃんと身体に気をつけてねと毎日電話をくれる」という弟のデヴィッドや、制作会社のA24や共演者、そして『グーニーズ』で子役時代に共演し、今はクァンの弁護士を務めるチャンク(ローレンス・コーエン)役のジェフ・コーエンの名前をあげた。
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そして妻のサポートにも感謝を伝えた。
「妻は、20年間言い続けてくれた。いつか、いつかあなたの時がくるよと。
夢は信じなければ実現できない。諦めかけた時もありました。みなさん、夢は諦めないで。このようにまた歓迎してくださって、本当にありがとうございます!」
クァンは何度も感謝を伝え会場に投げキスを贈った。