3月4日、日本アニメを海外で展開するクランチロールが主催する「クランチロール アニメアワード2023」の授賞式が開催された。
7回目となる同アワードは、これまで米国で授賞式を開催していたが、2023年初めて日本で授賞式を開催した。
会場には日本のアニメ業界関係者が多く詰めかけ、賞のプレゼンターにはアメリカの俳優フィン・ウルフハード(『ストレンジャー・シングス』)や映画監督ジャスティン・リン(『ワイルド・スピード』シリーズ)やロバート・ロドリゲス(『デスペラード)』など豪華なメンバーが登場した。
大賞である「アニメ・オブ・ザ・イヤー」に輝いたのは、今石洋之監督、アニメーション制作TRIGGERの『サイバーパンク エッジランナーズ』だ。
『サイバーパンク エッジランナーズ』は、ポーランドのゲーム会社CD PROJEKTREDが制作したオープンワールドRPG『サイバーパンク2077』を原案としたSFアニメ。現在、Netflixで独占配信されている。
テクノロジーによる人体改造が一般化した巨大都市を舞台に、母子家庭の男子高校生デイヴィッド・マルティネスが、母の死によって生活の糧を失い、違法に入手された人体改造キットを身に着け、裏社会の傭兵稼業に身を投じる様を描く。
デイヴィッドが暮らすナイトシティは、巨大企業アラサカが支配している。行き過ぎた資本主義は強烈な格差を生み、貧困層の暮らす地域は犯罪にまみれている。そんな街で生きながら、それでも人生に希望を捨てない若者の青春ドラマと、社会の残酷さがありありと描かれる現代的なテーマも内包した作品だ。
原案ゲームが持つ、犯罪がはびこる危険で退廃的な近未来の世界観と、TRIGGERらしいケレン味あるアクション描写が見事に融合した作品とアニメファンからも、原作ゲームのファンからも高く評価されている。
今石監督は、大賞受賞を受けて、自身のTwitterアカウントで自筆のイラストで喜びを表現している。
「クランチロール アニメアワード2023」各部門の主な受賞結果は以下の通り。
アニメ・オブ・ザ・イヤー: サイバーパンク エッジランナーズ
最優秀アクション作品賞: 鬼滅の刃 遊郭編
最優秀アニメーション賞:鬼滅の刃 遊郭編
最優秀アニソン賞:進撃の巨人 The Final Season Part 2「The Rumbling」SiM
最優秀キャラクターデザイン賞:鬼滅の刃 遊郭編 松島晃
最優秀コメディ作品賞:SPYxFAMILY(第1クール)
最優秀継続シリーズ賞:ONE PIECE
最優秀監督賞:鬼滅の刃 遊郭編 外崎春雄
最優秀ドラマ作品賞:進撃の巨人 The Final Season Part 2
最優秀エンディング賞:SPYxFAMILY(第1クール)「喜劇」星野源
最優秀ファンタジー作品賞:鬼滅の刃 遊郭編
最優秀長編アニメ賞:劇場版 呪術廻戦 0
最優秀主演キャラクター賞:進撃の巨人 The Final Season Part 2 エレン・イェーガー
最優秀新シリーズ賞:SPYxFAMILY(第1クール)
最優秀オープニング賞:進撃の巨人 The Final Season Part 2「The Rumbling」SiM
最優秀オリジナルアニメ賞:リコリス・リコイル
最優秀ロマンス作品賞:かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-
最優秀作曲賞:進撃の巨人 The Final Season Part 2 KOHTA YAMAMOTO / 澤野弘之
最優秀助演キャラクター賞:SPYxFAMILY(第1クール) アーニャ・フォージャー
「何があっても守りたい 」キャラクター賞: SPYxFAMILY(第1クール) アーニャ・フォージャー
最優秀声優賞(日本語):進撃の巨人 エレン・イェーガー役 梶裕貴
最優秀声優賞(英語):サイバーパンク・エッジランナーズ デイビット・マルティネス役 Zach Aguilar
最優秀声優賞(カスティーリャ語・スペイン):呪術廻戦 乙骨憂太役 Jaime Pérez de Sevilla
最優秀声優賞(フランス語):王様ランキング ボッジ役 Brigitte Lecordier
最優秀声優賞(スペイン語・中南米):鬼滅の刃 妓夫太郎役 Alejandro Orozco
最優秀声優賞(イタリア語):呪術廻戦 禪院真希役 Elisa Giorgio
最優秀声優賞(ポルトガル語):SPYxFAMILY アーニャ・フォージャー役 Nina Carvalho
最優秀声優賞(ドイツ語):呪術廻戦 乙骨憂太役 Nicolás Artajo
最優秀声優賞(アラビア語):Hunter x Hunter ゴン=フリークス役 Amal Hawija