寒い日が続くと、起床時間になっても布団から出られない日が多くなるのではないでしょうか。
ウェザーニュースで「冬場、布団から出るまでどれくらい?」というアンケート調査を実施したところ、「すぐ」が33%、「5分程度」が32%、「15分程度」が22%、「30分以上」が13%という結果に。
起床後に早め活動し始めている人が多い一方で、15分以上は布団の中で過ごしている人も3割以上いるようです。
布団から早めに出て活動している人の中にも、「寒いけど気合い入れて布団から出ます」「起きる時間にリビングをエアコンで暖かくしてるので(起きられる)」というコメントが多くあり、やはり冬場は布団の中で寒さや眠気と格闘している人も少なくないようです。
ベッドの上でグダグダ過ごすのが習慣になってしまうと、1日の過ごし方に悪影響を及ぼします。
寒い日の朝を快適にするためにオススメの5つの方法を、睡眠コンサルタントの友野なお先生に伺いました。
(1)太陽光がさし込むようにカーテンを少し開ける
なるべく自然に目覚めるためのポイントは、太陽光だそうです。人間は明るい光を知覚することによって睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑制し、活動モードになると言います。
「起床時刻に明るくなるよう(1000ルクス)自動制御された光環境調整室で目覚めの気分を測定した研究では、起床時の眠気や疲労感が少ないことが報告されています。
遮光(しゃこう)カーテンなどで光を遮っている方は、カーテンを少し開けて眠るといいでしょう。太陽が昇るにつれて寝室が徐々に明るくなり、自然に目覚めることができます。
また、人は朝の光を浴びてから約15時間後に眠くなるようにできているので、これは快眠に導く習慣にもなります。快眠と爽やかな目覚めはリンクしていますから、目覚めも外の光の力を借りるのが一番です」(友野先生)
(2)靴下などで厚着をせずに、足首を温める
防寒対策はしっかりしたほうがいいのでしょうか。
「寒いからといって厚着をするのは、寝返りが打ちにくくなるのでNGです。重すぎる掛けふとんで寝たり毛布を何枚も重ねたりしてもいけません。人は寝返りをすることで血液や体液を循環させ、骨や筋肉の負担を防ぎ、寝床のなかの温度調節を行っています。
靴下をはいたまま就寝する人もいますが、こちらも手足からの熱の放出がうまくできずに快眠の妨げになることがあるので、オススメできません。朝方に寒さが気になって布団から出られない場合は、レッグウォーマーを活用すると良いでしょう。足首を温めることは快眠にもつながります」(友野先生)
(3)起きる30分前に暖房をセット
レッグウォーマーをしても朝方の寒さで布団から出にくい場合はどうしたらいいのでしょうか。
「目覚めているのに寒さでベッドから出られないのであれば、暖房のタイマーを起きる30分前にセットしておきましょう。温風に当たるだけでは乾燥するので、加湿器も同時にセットできると、肌や喉をケアできます。
ベッドから手の届くところにパーカーやカーディガンなど、すぐに羽織れる上着を用意しておくのも効果的です。行動を始めるためのハードルがぐっと下がります」(友野先生)
(4)目覚まし時計の音を変える
スッキリ目覚めるためには目覚まし時計の音もポイントになるそうです。
「いきなり強いジリジリ音が鳴ると、睡眠の満足度が下がることがわかっています。大きな音は体が危険信号だと認識するので、交感神経が優位になって血圧が上がり、疲れを感じることもあるのです。
最初は小さな音から始まり、徐々に大きくなるように設定してください。できれば1回目は柔らかなクラシック、2回目はポップで元気な曲と、音を変えるのがベターです」(友野先生)
(5)布団の中で耳もみじゃんけん
ほかにスッキリと起きられる方法があれば教えてください。
「ベッドで横になったままできる目覚まし法に、耳もみじゃんけんがあります。グーは耳の上下をくっつけてお団子のように丸める、チョキは指をチョキの形にして耳を挟んで上下に揉む、パーは上から順番に耳の周りをつまんで外側へ引っ張るのです。
これを数回繰り返すと、耳がじんわり温まって快適な目覚めが得られます」(友野先生)
どれも簡単にできる方法ばかりですね。寒い朝はまだまだ続きます。ベッドから出られない習慣を克服したい人は、ぜひ試してください。