荒井勝喜・前首相秘書官のLGBTQに対する差別発言をめぐり、俳優の宮沢氷魚さんが自身の思いを語り話題を呼んでいる。
岸田文雄首相の秘書官を務めていた荒井氏が、LGBTQ当事者について「見るのも嫌だ。隣に住んでいるのも嫌だ」などの差別発言をした問題で、LGBTQの人権を守る署名活動が始まるなど波紋が広がっている。
宮沢さんの思い
SNS上で著名人やインフルエンサーからも反対の声が上がるなか、2月6日に日本外国特派員協会で行われた映画『エゴイスト』の記者会見での俳優・宮沢氷魚さんの発言が話題を呼んでいる。
同作品でLGBTQ当事者を演じる宮沢さんは、荒井氏の発言について意見を求められ、こう答えた。
「僕は今まで政治的発言はあまり表に述べてはこなかったのですが…。
(荒井氏の)この発言を受けてたくさんの人が声を上げて、行動するというものが今回たくさん見れたと思うんですよ。それは日本の今までの歴史を考えても、とても大きなステップアップだと思っていて。とても悲しい出来事ではあるんですけど、それによって皆さまの意志の強さ、意見をどんどん発信していこうという姿勢が見えたと思うので、僕はそこにもっと注目が集まってもいいんじゃないかなと思っています」
宮沢さんの発言はSNS上でも反響を呼び、「声を上げていくことが大事」「いいコメント」といった声が寄せられた。
また、主演を務める鈴木亮平さんもメディアのインタビューで同性婚の法制化について賛成の意思をはっきりと明示。
「いま変えられることとしては、同性婚に関して法制化するべきだと考えています。賛成意見も反対意見も注意深く読ませていただいた上で、自分の意見が固まりました。さまざまな角度からの意見がありますが、これは何にも優先して個人の尊厳や人権の話なんだと」(2023年1月23日 GQインタビュー)と語っていた。
映画『エゴイスト』の製作にはLGBTQ+インクルーシブディレクターのミヤタ廉さんが監修として参加し、鈴木さん演じる浩輔の友人役にはドリアン・ロロブリジーダさんが抜擢され、ゲイ当事者のキャスティングなどが注目を集めている。