1月16日に東京・六本木のマンションから出火した火事はスプレー缶の廃棄処理中に起きた事故によるものとみられている。朝日新聞は、病院に運ばれた男性が「スプレー缶のガス抜き作業をしていたら爆発した」と説明していると報じている。
これまでにもスプレー缶の廃棄処理中に爆発事故が起きている。2018年12月には札幌市で、50本以上の除菌消臭用のスプレー缶を噴射後に湯沸かし器を使って爆発。50人以上のけが人を出した。
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スプレー缶製品は殺虫剤やヘアスプレー、ガラスクリーナーなど日常生活にあふれている。日本エアゾール協会や国民生活センターが事故防止策の紹介や注意を呼びかけている。
日本エアゾール協会によると、多くのスプレー缶製品では可燃性ガスが使われているため、中身が残ったまま缶に穴をあけたり、ごみに出したりすると火災や破裂事故につながることがある。
ごみ出しの4つの注意点
同協会は不要になったスプレー缶製品の「正しいごみへの出し方」を4ステップで示している。
- 缶を空にする。火の気のない風通しのよい屋外で行う
- 缶が空になったか確認する。残っていると「シャカシャカ」「チャプチャプ」と音がする
- ガス抜きキャップを使ってガスを抜く。火の気のない風通しのよい屋外で作業する
- ごみに出す。不燃ごみか資源ごみか地域によって異なる
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国民生活センターは、可燃性ガスは空気よりも重く、密閉空間では時間が経過しても火種があると引火する可能性があるとしている。日常的に使わずに放置されているスプレー缶製品がないかを確認することも重要だという。