ノーメイクでミスコンに出場した女性がトップ5に。94年の歴史で初「今こそ変化の時」【2022年回顧】

イギリスで開催された「ミス・イングランド」。メリサ・ラウフさんは「あまりにも長い間、女性は特定の容姿や行動、振る舞いを求められてきました」と訴えました。(2022年回顧)

※2022年にハフポスト日本版で反響の大きかった記事を紹介しています。(初出:10月26日)

イギリスで開催された「ミス・イングランド」の決勝にノーメイクで出場した女性がトップ5に入った。ノーメイクのファイナリストが生まれたのは初で、決勝前から大きな話題となっていた。

ミス・イングランドは94年の歴史を持つ大会で、優勝者はミス・ワールドにイギリス代表として出場する。10月17日に開かれた決勝では、Jessica Gagenさんが約30人の候補者を抑えて優勝。赤毛の候補者が優勝したのも初めてだった

ノーメイクで決勝に出場、トップ5入りしたのは政治を学ぶ大学生のメリサ・ラウフさん。8月に行われたセミファイナルにノーメイクで出場、勝ち抜いてファイナリストとなっていた。

ラウフさんはセミファイナル後にINDEPENDENTで、ノーメイクで出場するのは「全ての女の子のため」とコメント。多くの年代の女性たちが「化粧をしなければならない」というプレッシャーからメイクをしており、メンタルヘルスの観点からも「美の基準を取り除きたい。全ての女の子はそれぞれ美しいのですから」と語っていた。

惜しくも優勝することはできなかったが、ワシントンポストによると、ラウフさんは決勝の最後にこうコメントしたという。

「あまりにも長い間、女性は特定の容姿や行動、振る舞いを求められてきました。今こそ変化の時です。年齢やバックグラウンドなどに関係なく、私たちはありのままの姿で美しいのだと示すために」

ラウフさんは自身のインスタグラムでも結果を報告。応援に対する感謝を述べるとともに「より多くの女性がノーメイクでミスコンに出場し、さらに優勝するようになってほしい」とした。

「結果がどうであれ、私は特に外見に関して自分自身の選択ができないと感じている世界中の女性の代弁者であり続けたいです。美の基準はメンタルヘルスに悪影響を及ぼすことがあり、特にソーシャルメディアによって強化されていることについても関心を高めていきたいと思っています」

ミスコンについては、容姿だけで判断すべきなのかと在り方を疑問視する声が上がっており、アメリカなどでも知性や情熱を判断基準にするという方針にシフトしている大会もある。日本国内でも、新たな形を模索する動きも出ている

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