この季節に大活躍する白菜ですが、1/2株や1株丸ごと購入してしまって保存にお困りの方はいませんか?
白菜を食べきるまでおいしくいただけるよう、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに上手な保存法と使い方について伺ってみました。
芯を取るとおいしさキープ
「カットされた白菜は、切り口から水分が飛んでしおれていきますが、丸ごと売られている白菜ならそれがありません。といっても、保存にはいくつかのコツがあります。
まず、白菜は収穫後も生長して、外側の葉から中心部に栄養を送る性質があります。そのため中心部を残すと、外側の葉が中心部に栄養を送り、外側の葉はどんどん旨味が抜けた状態になっておいしくなくなるのです。そこで、白菜のお尻の部分にある芯を包丁でくりぬきます。葉っぱまで削らないように、包丁を回して芯の内側をくりぬけばOKです。
また、カットされた白菜の場合は、芯の部分を三角に切りぬいてください」(吉田さん)
丸ごとなら新聞紙にくるんで室外に
丸ごと購入した白菜だと冷蔵庫に入らない、という心配があると思います。
「沖縄のような暖かい地域を除けば、今の時季なら室外でも十分保存できます。キッチンペーパーにくるんでから新聞紙で包み、日の当たらない室外に立てて置いてください。野菜は、生えているときと同じ状態で保存すると長持ちするので、立てて保存することが重要です。これで2~3週間は保存できます。
半分や4分の1株の場合はカットされている部分からしおれてきます。丸ごと1株と同様、紙にくるんでから立てて冷蔵庫の野菜室で保存しますが、丸ごと1株より保存期間は短いので早めに食べましょう」(吉田さん)
内側から使うのが最後までおいしいコツ
また、カットされた白菜を購入したときは、内側から使っていくと良いそうです。
「白菜は外側の葉が中心部に栄養を送り続ける性質があるため、内側の葉から使うようにしましょう。内側の葉がなくなると、外側の葉は栄養を送らなくなり、自身の中に栄養をキープし、おいしさも保たれます。また、新鮮な中心部には、旨味成分のグルタミン酸が外側の葉の14倍も含まれています。鮮度が良いうちに、甘くおいしい内側を食べるのが得策なのです」(吉田さん)
寒くなるほど甘くやわらかくなる白菜。上手に保存して、最後までおいしくいただきましょう。
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