「テレビ放送はゆくゆくおわる。私たちも完全なネット配信への移行に前向きに動くべきだ」
イギリス公共放送BBCのティム・デイビー会長が12月7日、テレビ関係のチャリティー団体「ロイヤル・テレビジョン・ソサイエティ」での演説でこう語った。テレビもラジオもなくなり、インターネットだけになる将来に備えて動いているという。
BBCは1922年に開局し、今年100年を迎えた。ニュース報道のほか、ドキュメンタリーやエンターテインメントなどのコンテンツもつくっている。
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デイビー氏はイギリス国内の視聴時間ではネットフリックス、アマゾンプライム、ディズニープラスの3サービスを合算したものに負けていないなどBBCの健闘ぶりを口にしながらも、「2030年を見据えると十分ではない」と危機感を隠さなかった。
「業界アナリストはテレビ局が動画視聴の過半を占める時代はイギリスではもう終わっただろうとみている」とも述べ、「16-24歳における動画視聴ではTikTokがBBCを上回っている」と若い世代を中心にテレビ離れが進んでいる苦境を明かした。
イギリスのテレグラフ紙もデイビー会長の演説について、「BBCは地上波テレビの終焉に向けて準備が避けられない ネット配信のみになり得ると会長が発言」という見出しで報じた。