漫才日本一を決める「M-1グランプリ2022」の決勝が12月18日、ABCテレビ、テレビ朝日系列で生放送される。史上最多の出場者7261組の中から勝ち進んだ、9組のファイナリストたちがM-1にかける思いとは━━。
3回目のインタビューは、2022年のお笑い賞レースで優勝を重ね勢いに乗るカベポスター。大喜利を得意とする永見大吾さんと元トヨタ自動車社員という浜田順平さんのコンビだ。M-1では2年連続で準決勝敗退を経験、初の決勝に挑む。
━━「M-1グランプリ2022」 決勝進出を決めた今の率直なお気持ちをお聞かせ下さい。
浜田 今はとにかく嬉しくて、プレッシャーとかネタのことは明日から考えて、今日はこの嬉しい脳みそのままで浸っておきたいです。
永見 めちゃめちゃ嬉しいんですが、ただ、僕の心の中にいる高校生の“僕”が「ウソだろ!? ウソだろ!?」って、あのときの自分の部屋の中で言い続けています。
浜田 そういう「心の中の人」ってさ、道を踏み外しそうになったときに“そっちじゃないよ”とか言ってくれるんじゃないの?
永見 ただただびっくりしてるだけですね。心の中の高校生は定期的に出てきて「ウソだろ!? ウソだろ!?」って言ってくるんですが、今日はこれまでの人生でいちばんたくさん言ってます。
━━これまでの予選を振り返っていかがでしたか。
永見 今回はこれまで以上に熾烈な予選だと感じました。めっちゃオモロいと思っていた先輩方がどんどん敗退していくのを目の当たりにするたびに、もっと頑張らないと!と感じながらの予選でした。
浜田 特に今年は、普段からお世話になっている先輩や、一緒にライブをしてきた先輩がラストイヤーでの『M-1』挑戦を迎えていて…。なので、けっこう感情的になりそうだったりもしたので、思い切ってメンタルを切り替えて、自分たちのことだけに集中しようと考えて乗り越えてきた予選でした。
━━「ファイナリストの中で自分たちが一番○○だ!」・・・「○○」に入るのは?(自分たちの強み、持ち味はどこだと思いますか? )
浜田 今年は、関西のショーレースで2度の優勝(『第43回ABCお笑いグランプリ』優勝、『第11回ytv漫才新人賞』優勝)を経験できたこともあるので、“勢い”が一番あると思っています。
永見 あとは、「見た目が一番サラリーマン」ですね。
浜田 サラリーマンて! でも、その視点でいくと、けっこうライバルいるよ? 男性ブランコさんとか。
永見 男性ブランコさんは『キングオブコント』で準優勝もしてるし、十分華があるやん。僕らはサラリーマンの中でも華がないほうで一番やから。
━━ほかのファイナリストの中で意識しているコンビは? それはなぜ?
浜田 ロングコートダディさんです。お二人の紺の衣装があまりにも格好良すぎて、「僕も紺の衣装にしようと思っているんです」って伝えたときにOKしてくださったんです。それからスーツの色味もネクタイの柄もほぼロングコートダディさんと一緒で。でも、まさか同じ『M-1』決勝の舞台に立つことになるとは思ってもいなかったんですよ。同じ舞台で衣装がかぶるので意識もしていますし、申し訳ない気持ちもあります。
永見 僕はキュウさんです。ネタがすごい好きなんですよ。好きだからこそ勝ちたい気持ちもあります。特に、ぴろさんは、名前に半濁点が入っている部分が憧れで…。
浜田 そこに憧れてるの!?
永見 そう。僕も名前に半濁点が欲しいと思っているんですが、濁点が多くて半濁点を入れる余地がないんです…だから、今回をきっかけに、“永ピ・大吾”にしようかな、と。それくらい意識しています。
浜田 僕の名前(順平)にはすでに半濁点があるので、ピロさんのことはなんとも思っていないです。
━━敗者復活で勝ち上がってきたら脅威になると感じるコンビはどこですか?それはなぜ?
永見 オズワルドさんですね。
浜田 そうやな。大阪のショーレースでも何度も負けてきて、勝てるイメージがないんです。普段ライブでご一緒させてもらうときも、めちゃくちゃウケてるので、まさに脅威ですね。
永見 特に、伊藤さんだけにはちょっと勝ち上がってほしくないなって思っています(笑)。
浜田 え!? なんで?
永見 伊藤さんって勝ち上がった後のセリフが腹立つやん(苦笑)。
浜田 そうかなあ(笑)。僕は以前に伊藤さんに7万円くらいのコートを頂いたこともあるので、ぜひ勝ち上がってほしいです。
永見 ぐう。やっぱり腹立つなあ(笑)。
━━優勝賞金1000万円の使い道は?
浜田 年内に引っ越しを予定しているんです。ルームシェアからひとり暮らしになるので、ドラム式洗濯機とか、エエ感じの掃除機とか。新生活資金と引越し費用に使いたいです。
永見 僕もちょうど引っ越しを考えていて。でも家電のことまでまだ考えていなくて…。引っ越しって、住んでみないことにはわからないことが多くて、町の雰囲気の合う・合わないもありますし。なので、500万円もらったら引っ越しをミスったときに、もう一回引っ越せる…“捨て引っ越し”が可能になるな、と密かに思っています。
浜田 その引っ越し、必要ある!?
━━決勝に出場するに当たり、楽しみにしていること、期待していることは?
永見 僕、褒めてもらうことが好きなんです。『M-1』の決勝戦って良いネタを披露したら審査員の方々に褒めていただけるので、できる限り良いネタをしたいですね! テレビであんなにも褒められるところが放送されることって、そうそうないと思いますし、あの場で褒められたら、欲がすっごい満たされると思うんです。楽しみですし、絶対に良いネタをしないといけないな、と思っています。
浜田 僕は、以前勤めていた会社を、僕の勝手で辞めた経験があって。いろんな方にご迷惑をおかけしてきたので、『M-1』で結果を出して、「辞めて良かったな」といってもらえるような活躍ができたら、と思っています。
━━最後に・・・M-1グランプリ・決勝へ向けた意気込みを一言で!
浜田 何よりも悔いのないように頑張ります! もちろん目指すは優勝ですが、敗れたとしても、観てくださったみなさんに「カベポスター面白かった」と思ってもらえるようなパフォーマンスをしたいと思っています!
永見 商店街のみんな、オレ頑張るからな!
ハフポスト日本版を運営するバズフィードジャパンと朝日放送テレビ(ABCテレビ)は資本関係にあり、この記事は共同企画です。