サッカー日本代表は日本時間の12月2日早朝、ワールドカップ(W杯)1次リーグ最終戦の第3戦でスペイン代表と対戦する。日本は勝利すれば自力での決勝トーナメント進出が決まる。一方で敗れればグループリーグ敗退となる。
日本はスペインと引き分けた場合にも決勝トーナメント進出の可能性は残るが、条件はより複雑になる。条件別に改めて整理する。
自力で進出を決める道はスペインへの「勝利」のみ
日本が入るグループEは第2戦が終了した時点で全てのチームが決勝トーナメント進出の可能性を残している。勝ち点で並んだ場合には、得失点差やフェアプレーポイントなどで最終順位・進出チームが決まる。
現在首位のスペイン代表も決勝トーナメントへの進出が確定していないため、次戦の日本との戦いは勝ちにくることが予想される。
─順位表(グループE)─
1位:スペイン(勝ち点4/得失点差7)
2位:日本(勝ち点3/得失点差0)
3位:コスタリカ(勝ち点3/得失点差-6)
4位:ドイツ(勝ち点1/得失点差-1)
日本がスペインに勝利した場合は勝ち点は「6」で2位以上が確定する。他チームの勝ち点や得失点差などに関係なく、ノックアウトステージ(決勝トーナメント)進出が決まる。
逆に敗れれば、勝ち点「3」のまま。その時点で日本の敗退が決まる。勝敗の意味合いが非常に大きな、シビアな試合となることは間違いない。
引き分けの場合も進出の「可能性」はある
日本はスペインと引き分けに終わっても決勝トーナメント進出の可能性は残っている。だが、その場合は別の試合会場で行われるドイツ対コスタリカ戦の試合結果に大きく左右される。つまり、自力での進出はない。まさに他力本願、日本が進出できる結果になることを、ただ祈るのみだ。
コスタリカがドイツに勝った場合はコスタリカの勝ち点は「6」となりグループリーグ首位通過が確定するため、日本のグループステージ敗退が決まる。
しかし、ドイツがコスタリカに勝利orコスタリカがドイツと引き分けた場合は日本・ドイツ・コスタリカが勝ち点「4」で並ぶ。その場合は得失点差や総得点などで最終的な順位が決まる。
ドイツとコスタリカと勝ち点で並んだ場合
スペイン戦で日本が引き分けても決勝トーナメントに進出する条件は、以下の通りだ。少々複雑となっている。(※第2戦が終了した時点でのシナリオです)
【日本とコスタリカが勝ち点「4」で並んだ場合】
日本がスペインと引き分け、かつコスタリカとドイツが引き分けだった場合は、勝ち点が「4」で並ぶ。この場合、日本が決勝トーナメントへ進出する。
第2戦終了時点でグループEでの「得失点差」は日本が「0」、コスタリカが「-6」だ。引き分けでは得失点差が増減することがないため、日本が決勝トーナメントに進む。
【日本とドイツが勝ち点「4」で並んだ場合】
日本がスペインと引き分け、ドイツがコスタリカに勝利した場合は条件が少し複雑だ。ドイツと勝ち点「4」で並ぶが、このケースなら決勝トーナメント進出は最終戦の得点(スコア)に左右される。
第2戦終了時点での得失点差は日本が「0」でドイツが「-1」だが、仮にドイツが第3戦でコスタリカに2点差をつけてコスタリカを下すと、ドイツの得失点差は「+1」となる。得失点差で下回った日本はグループステージ敗退となる。
一方、ドイツがコスタリカに勝った場合でも、1点差以内の勝利なら両チーム(日本とドイツ)の得失点差は「0」でタイとなる。この場合は「総得点」の勝負になる(第2節終了時点での総得点数は日本とドイツともに2点。第3戦のスコアが順位を決める)。
仮に、総得点でもドイツと並んだ場合は「当該チーム同士の対戦結果」で順位が決まる為、ドイツとの直接対決に勝っていた日本が決勝トーナメントに進出する。
ここまでの条件をさらに整理すると、日本の決勝トーナメント進出条件は下記の3通りだ。
①日本がスペインに勝利
②日本とスペインが引き分け、かつドイツとコスタリカも引き分けた場合
③日本とスペインが引き分け、ドイツがコスタリカに1点差で勝利し、かつ日本の総得点がドイツと同点以上だった場合
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【参考】
ちなみに、複数のチームが勝ち点で並んだ場合の順位は、大会のレギュレーション規定により以下の方法で決まる。上から優先される(得失点差が最優先)。
①グループリーグ全3試合での「得失点差」
②グループリーグ全3試合での「総得点」
③並んだチーム同士での対戦成績
⑤FIFAによる抽選