アメリカの歌手アーロン・カーターさんが11月5日に亡くなったと、ハフポストUS版が報じた。34歳だった。代理人は死因は調査中としている。
これを受けてアーロンさんの兄でアイドルグループ「バックストリート・ボーイズ」のメンバー、ニック・カーターさんが6日、 自身のインスタグラムにコメントを投稿。幼い頃の2人の写真とともに「胸が痛む。弟と私の関係は複雑だったが、弟に対する愛は決して色あせない」などとつづった。
「必要としている支援を見つけられるようにと願い続けてきた」
アーロンさんは兄が所属するバックストリート・ボーイズのオープニングアクトを務めたことがきっかけで音楽界に入り、その後アルバムをリリースするなど活躍。一方で薬物依存などに苦しみ、リハビリ施設に何度も入所。ニックさんの妹でアーロンさんの姉に当たるレスリー・カーターさんも2012年、25歳で薬物の過剰摂取により亡くなっている。
こうした経緯もあり、ニックさんはインスタグラムで「弟がどうにかして、いつかは健全な道を歩み、やがて彼が切実に必要としている支援を見つけられるようにと願い続けてきた。私たちは時々、失ったものを誰かや何かのせいにしたくなるが、本当に悪いのは依存症や精神疾患だ」と悲痛な胸の内を明かした。
コメントは弟への愛ある言葉で結ばれている。
「私は誰が想像するよりも弟に会いたいと思っている。愛してるよ、チズ。これでやっと、この世界では決して得られなかった安らぎを手に入れることができる...愛してるよ、ベイビーブラザー」
合わせて投稿された5枚の写真はほとんどが兄弟が幼い頃のもの。遊びの途中だろうか、腕を組んで2人で微笑む写真や、海をバックにニックさんがアーロンさんの肩に手を置く写真など、仲の良さが伝わるものばかりだ。
接見禁止命令も。家族との関係は不安定だった
ニックさんがインスタグラムにつづったように、家族との関係は不安定でもあった。2019年のUS Weeklyによると、アーロンさんがニックさんの妊娠中の妻や胎児を殺そうとしているとして、ニックさんが接見禁止命令を求めたこともあった。
この時ニックさんはTwitterで「私たち自身と家族を守るためにあらゆる手段を講じるしかなかった。弟を愛していますし、彼自身や他の誰かに危害が及ぶ前に、適切な治療を受けられることを心から願っています」などとコメントしていた。