『インディ・ジョーンズ』の元人気子役と“博士”、38年ぶり再会秘話が「涙が止まらない」と話題に

『魔宮の伝説』で相棒を組んだハリソン・フォードとキー・ホイ・クァンが38年ぶりの再会。「ファンの一人だと思われるだろう」と考えていたクァンにフォードがかけた言葉とは?
1984年公開当時のキー・ホイ・クァン(左)とハリソン・フォード(右)
1984年公開当時のキー・ホイ・クァン(左)とハリソン・フォード(右)
Getty Images

1984年公開の映画『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』で、考古学者インディ・ジョーンズとその若き相棒ショート・ラウンドとして共演した、名優ハリソン・フォードと、当時12歳の子役だったキー・ホイ・クァン。9月に2人が38年ぶりに再会を果たし話題になっていたが、その再会の裏側が明らかになった。

クァンを見たフォードは「気難しそうな顔」を見せたというが、その後、感動的なやりとりがあった。ネット上で「涙が止まらない」「最高」「心が温まる」などと話題になっている。

「ファンの一人だと思われるだろうと…」

2人は、9月10日に行われたディズニーファンのためのイベント「D23 ExPO 2022」で再会。クァンはインスタグラムにフォードと笑顔で抱き合う2ショット写真を投稿し、劇中のセリフにちなみ「大好きだよ、インディ」とコメントを添えた。

10月20日、New York Timesのリポーターであるカイル・ブキャナンさんは、クァンから取材で聞いたという、フォードとの再会の裏側をTwitterで明かした。

D23には、ハリソンは『インディ・ジョーンズ』シリーズ第5弾作品のイベント、クァンはディズニー傘下のマーベル・スタジオのドラマ『ロキ』のイベントのために参加していた。

投稿によると、クァンはスタッフから「ハリソン・フォードが楽屋のすぐ外にいるのですが、挨拶したいですか?」と聞かれたという。

クァンは「もちろん!」と答えて、フォードのもとに向かった。

近づくにつれ心臓がバクバクと鳴り出したクァン。胸の内では、「フォードは僕のことがわかるだろうか?最後に会った時は、僕は小さな子どもだった」と考えていたという。

『魔宮の伝説』公開から38年。再会の瞬間を、クァンはこう振り返った。

「さらに近づくと、彼(フォード)がこっちに気づいて、僕を指差して、そして、あの有名な気難しそうな顔を見せたんだ。

僕は『あぁ、なんてことだ。きっと僕のことをただのファンの一人だと思って、近づくなと言うに違いない』と思っていたら、僕を見て、『ショート・ラウンドか?』と言った。

その瞬間、僕は小さな子どもだった1984年に戻っていた。そして『そうだよ、インディ』と返したら、『おいで』と言って力強く抱きしめてくれた。

彼に腕を回してハグをしている時、当時の撮影での素晴らしい記憶が洪水のように頭の中に溢れてきました。すごく心地よくて、驚くべき瞬間だった。

彼は素晴らしい人で、この地球で最も優しい人の1人だ」

Ke Huy Quan told me the wonderful story behind that TEMPLE OF DOOM reunion with Harrison Ford. (This is from an article I’ve got coming later this week but I just couldn’t wait to share.) pic.twitter.com/WDG0ayf3yg

— Kyle Buchanan (@kylebuchanan) October 19, 2022

2人が共演した『魔宮の伝説』はシリーズ2作目で、『インディ・ジョーンズ』はその後も長く続く大ヒットシリーズとなった。2023年に第5弾作品の公開を予定しているが、現在80歳のフォードは、本作が「最後のインディになる」と宣言している。

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』撮影現場でのハリソン・フォード、キー・ホイ・クァン、ケイト・キャプショー(1984年撮影)
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』撮影現場でのハリソン・フォード、キー・ホイ・クァン、ケイト・キャプショー(1984年撮影)
Paramount Pictures via Getty Images

キー・ホイ・クァンは俳優業に復帰し注目

一方、クァンは、近年俳優業に復帰したばかりだ。

中国やベトナムにルーツをもつクァン(ジョナサン・キー・クァンの名前でも活動)は、『魔宮の伝説』の翌年1985年には『グーニーズ』にも出演。発明が趣味で、科学に関する膨大な知識を持つことから「データ」と呼ばれる少年リッキー・ワンを演じ人気を得た。

1985年公開の名作『グーニーズ』。左からジェフ・コーエン、ショーン・アスティン、コリー・フェルドマン、キー・ホイ・クァン。大ヒットを受け、それぞれ子役として人気者に
1985年公開の名作『グーニーズ』。左からジェフ・コーエン、ショーン・アスティン、コリー・フェルドマン、キー・ホイ・クァン。大ヒットを受け、それぞれ子役として人気者に
Michael Ochs Archives via Getty Images

子役としての活躍後は映画の作り手側となり、アメリカやアジアの映画を中心に、武術指導やスタントコーディネーター、通訳などを担当。

近年では俳優業に復帰しており、気鋭のスタジオA24製作の『EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE』ではミシェル・ヨーと共演。本作は2023年の映画賞レースでも存在感を発揮する作品と予想されており、クァンにも注目が集まっている。 

注目記事