賛否が分かれる中、9月27日に日本武道館で執り行われた安倍晋三元首相の国葬。
参列者のほか、多くの人が花を手向けようと献花に訪れた。
安倍氏の死を悼み、手向けられた多くの花束は一体どうなるのか?担当者に聞いた。
一般献花に「2万5889人」
一般献花の受付は、午前10時から予定されていたもののすでに多くの人が並んでいたことから、開始が30分早められ、午前9時半から行われた。
また、当初は午後4時までの予定だったが、希望者が多かったため、午後5時まで延長された。 内閣府の担当者によると、午後5時までに並んだ人で締め切り、実際に献花が終了したのは、午後7時半ごろだったという。
担当者によると、この間に献花をした人は2万5889人に上るという。
花束の行方は…
では、この多くの花束は今後どうなるのか。担当者にたずねると、「堆肥化します」との回答だった。
堆肥については、迎賓館、新宿御苑、国営昭和記念公園に受け入れられ、活用される見込みだという。
一般献花にあたり、内閣府の事務局は事前に、「献花される際にお持ちいただけるものはお花のみとさせていただきます」とし、飲み物やぬいぐるみなど、花以外のものを献花台に置かないよう呼びかけていた。
イギリスでは馬2頭が花束を回収、堆肥に
「献花」をめぐっては、安倍元首相の国葬のおよそ1週間前に執り行われたイギリスのエリザベス女王の国葬でも話題になった。
イギリスでは、女王の死を悼み、多くの人がロンドンにある王立公園のグリーンパークやハイドパークに設けられた献花場に花束を手向けた。
この花束について、王立公園管理団体のロイヤルパークスは公式ウェブサイトで9月20日、堆肥化され、王立公園内の植え込みや造園事業に使用されると発表。9月26日の発表によると、2頭の馬が花束を回収するための作業を始め、スタッフとボランティアが花束から包装やゴムバンドを取り除き、有機物のみが堆肥化されるように分別したという。
その後、落ち葉やそのほかの生ゴミと混ぜ合わされ、堆肥化される。堆肥については、「バッキンガム宮殿の外側にある花壇をはじめ、ロンドンの王立公園の土壌を豊かにし、儀式の行進の背景として使用される予定です」としている。