日本時間の9月24日にメジャー通算700本塁打の大記録を達成したカージナルスのアルバート・プホルス選手のファンへの対応が話題となっている。
記念すべき700号の記念球をファンから返してもらえなかったが、「ファンのものだ」と大人の対応を見せたのだ。“レジェンド”が見せた寛大さに称賛の声が相次いでいる。
史上4人目の快挙だった700本塁打
プホルス選手は今シーズン限りでの引退を表明している。達成した通算700本塁打は史上4人目で、バリー・ボンズ、ハンク・アーロン、ベーブ・ルースに続く大記録だった。
カージナルスでメジャーデビューを果たし、その後エンゼルス、ドジャースを経て、今シーズンは再びカージナルスでプレーしているプホルス選手。エンゼルスでは大谷翔平選手ともプレーした。
奇しくも、古巣ドジャースとの一戦で大記録を達成。敵地・ロサンゼルスでの達成だったが、プホルス選手がダイヤモンドを回る際には万雷の拍手とスタンディングオベーションで祝福された。まさに、その偉大さが分かるシーンだった。
通常、記録達成の際の記念球などは選手自身が返却を求め、手元に戻ってくるケースが多い。その代わりに、ファンには選手や球団側から記念品などが贈られることもある。
MLB公式サイトによると、例えば先日、ホームランを量産して注目を集めているヤンキースのアーロン・ジャッジ選手が記念すべき60本塁打を放った際には、クラブハウスでのジャッジ選手との面会やサインボール4つとサイン入りバットに加えて、報奨金が贈られたという。
「“お土産”はファンのもの。私は“もの”に執着しません」
前述の通り、通算700号は4人しか達成者がいない記録だ。当然プホルス選手の元に記念球が返ってくるものと思われたが、実は返却されていない。MLB公式によると、ボールを手にしたファンが返却を拒否したという。
プホルス選手は試合後、「(ホームランボールという)“お土産”はファンのものです。ファンがキープしたいということは私にとっては何の問題もない。もし返してくれるならそれは素晴らしいことですが、私は“もの”に執着しません」とコメントし、寛大な対応を見せたという。
これに対しSNSでは、「流石に返したらいいのに」との批判の声のほか、「神対応すぎる」「聖人のよう」「貰った人はプホルスに一生感謝するべき」など様々な声があがっていた。