テニスの4大大会の男子シングルスで、20回の優勝を誇るロジャー・フェデラー選手(スイス)が、現役引退を表明した。
テニス界の世界的レジェンドの引退表明に惜しむ声が広がる中、東京パラリンピックの金メダリストで車椅子テニスの国枝慎吾選手が、フェデラー選手にメッセージを贈った。
国枝選手は9月16日、自身のTwitterで次のように投稿した。
「Thank you, Roger!!!
フェデラー選手がいたから、こんなにもテニスが好きになった。一緒にプレー出来たのは、一生の宝物です」
ツイートには、テニスコートでハイタッチするフェデラー選手と国枝選手のツーショットを添えた。
2人は以前、タッグを組み同じコートで試合に臨んだことがある。
2019年10月、東京・有明テニスの森で、「UNIQLO LifeWear Day Tokyo」が初開催された。イベントでは、世界のトップテニスプレイヤー4人による「ニューミックスダブルス」が行われた。国枝選手の希望により、フェデラー選手と国枝選手がチームを組んで夢のマッチを実現した。
国枝選手が今回のツイートでシェアした写真は、このイベント時に撮影されたものとみられる。投稿には「最高の一枚」「史上最高のプレーヤー同士の素晴らしい写真」など、歓喜のコメントが寄せられている。
「日本には国枝がいるじゃないか」
フェデラー選手がかつて、国枝選手の功績をたたえた有名なエピソードがある。
2007年に日本の記者が、フェデラー選手に「なぜ日本のテニス界から世界的な選手が出ないのか」と質問した。すると、フェデラー選手はこう切り返したという。
「何を言うんだ君は?日本には国枝がいるじゃないか」
朝日新聞デジタルによると、幼い頃からフェデラー選手に憧れていた錦織圭選手もこのエピソードを記憶しているという。錦織選手は、同社の取材に「ロジャーにも国枝さんは知られているんだ。すごいなあと思った」と語っている。
リスペクトし合ってきた2人のレジェンド。国枝選手が贈ったはなむけの言葉には、感謝と敬意があふれていた。
ーーー
ひとりひとりが、サステナブルな地球環境の中で、自分らしく生きていくためにーー。
ハフポスト日本版は「SDGs」「多様性」「働き方」の三つのテーマを大きな柱としています。時事ニュース、企画特集や個人の声を拾い上げるオピニオンなど多様な記事を発信し、ハフポストの記事から会話を始めること、多くの関係者と協力しながら社会問題を解決することを目指していきます。