メジャーリーグ・エンゼルスの大谷翔平選手は9月5日(日本時間の6日)、本拠地で行われたタイガース戦に「3番・DH」で先発出場した。31・32号と1試合2本塁打を放つなどチームを勝利に導いた。本塁打数はアメリカン・リーグの2位に躍り出た。
この試合で大谷の本塁打と同じくらいファンが盛りあがったシーンがある。8回の打席で大谷選手が三振に倒れた場面だ。波に乗る“二刀流スラッガー”から三振を奪ったのは投手ではなく、野手だった。
三振を奪った野手は喜びを爆発させ、直後には記念にボールを保管。試合後に野手の元に届いたボールには大谷選手のメッセージが書かれていた。その言葉はとても粋なものだった。
“野手”が大谷翔平から三振を奪う。実は、あの大投手の息子だった
タイガースは9点を追う8回、4番手として外野手登録のコディ・クレメンス選手をマウンドに送った。クレメンス選手は1ボール2ストライクと順調に追い込むと、4球目を外角に決め、見事、見逃し三振に斬ってとった。
投手ではなく野手による奪三振には、エンゼルスのホーム球場も沸き立った。
2本の本塁打を放っていた強打者からの見逃し三振。三振に倒れた大谷選手は直後、苦笑いを浮かべていた。一方のクレメンス選手はマウンド上で喜びを爆発させ、記念にボールを保管するよう、味方のベンチに要求した。
ちなみに、このクレメンス選手の父はサイ・ヤング賞7回の受賞を誇るメジャー屈指の大投手ロジャー・クレメンス投手だ。そのことでも大きな注目を集めた。
保管したボールはサインボールになって返ってきた。書かれていた言葉は?
保管したボールは試合後、大谷選手の“サインボール”となってクレメンス選手の元に返ってきた。タイガース側がエンゼルス側に対応を求めたとみられる。
大谷選手はサインだけでなく、ボールにメッセージを記していた。そこには「what a nasty pitch!(なんていやらしい投球なんだ!)」とクレメンス選手を称える言葉が書かれていた。
タイガースの公式Twitterは日本時間の6日、サインボールの画像とクレメンス選手が三振を奪った場面の動画を投稿していた。
三振を奪ったクレメンス選手と、選手のリクエストに快く応じた大谷選手。互い対するリスペクトが表れていたエピソードだった。
メジャーの歴史を塗り替えた“MVP”からの奪三振。本職が「野手」なだけに、クレメンス選手にとって、この記念球はきっと宝物になるに違いない─。
試合は10-0でエンゼルスが大勝した。
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