フィンランドのサンナ・マリン首相が、友人らとパーティーに興じている私的な動画がSNS上に流出し、物議を醸している問題。マリン首相への連帯を示そうと、フィンランドなどの女性たちがダンスやパーティーを楽しむ映像を投稿する動きが広がっている。
論争を呼んだ動画には、マリン首相が音楽に合わせて友人らと歌ったりダンスをしたりする様子が映っていた。8月19日には別の動画が流出し、マリン首相がヘルシンキ市内のクラブで男性歌手と抱き合って踊る様子が捉えられていた。
パーティーの参加者がコカインに言及しているのではという指摘も上がったが、マリン首相は薬物の使用を否定。8月19日には、与野党の一部議員らの求めに応じて薬物検査を受けたことを明らかにしている。検査結果は1週間ほどで出るという。
SNS上では、フィンランドやデンマークの女性たちが「#solidaritywithsanna」(#サンナに連帯)とのハッシュタグをつけ、パーティーやダンスをする動画を次々に投稿。屋外デッキやダンスホール、船上などで思い思いに体を揺らし、踊りを楽しむ姿を披露している。
こうした連帯を表明する動きの一方で、マリン首相への批判も収まらない。
フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)への正式加入に向けた手続きが進み、ロシアとの緊張が高まる中、マリン首相のパーティーでの行動は無責任だとする声も上がっている。
マリン首相は動画の流出後、記者団に対して「私には家庭もあるし、仕事もあるし、友人と過ごす時間もあります。同年代の人たちとほとんど同じです」「私は今までと全く同じ人間でいるつもりですし、それが受け入れられることを望んでいます」などとコメントしている。