8月12日の金曜ロードショーは、宮崎駿監督不屈の名作『天空の城ラピュタ』(1986年)。
炭坑で働く勇敢な少年・パズーが、空から落ちてきた少女・シータと出会い、空に浮かぶ伝説の島・ラピュタを探す大冒険に旅立つーというストーリーだ。飛行石やシータを狙うムスカ、空賊のドーラ一家など魅力的なキャラクターばかりで、印象に残るセリフやシーンも多い。
その中でもひときわ強い印象を残すのが、女空賊のドーラだ。
豪傑で息子たちが到底敵わない迫力を持つドーラは、シータのことを「あたしの若い頃にそっくりだよ」と言って息子たちを戸惑わせる。しかし、作中に出てくるドーラの「若い頃」を見てみると、そう簡単に否定できないのだ。
■「似てるかも」「シータもいずれドーラに・・・」
ドーラは非常に魅力的なキャラクターだが、「今」の外見を比べるとシータと似ているとは言い難い。
▼シータ(右)
▼ドーラ
作中でドーラが「(シータは)あたしの若い頃にそっくりだよ」と言った際には、息子たちが「え?ママのようになるの?」「あの子が?」と目を見合わせる。さらにその後、涙を流すシータを見て「信じられるか?あの子がママみたいになるんだぞ」などとしみじみ言うシーンも。
そんなドーラの若かりし頃の姿が登場するのは、一家の飛行船「タイガーモス」でのシーン。タンスの上の壁に、ドーラと同じおさげ髪をしている若い女性の肖像が飾られており、5秒ほど画面に登場する。
過去に金ローで放送された際、番組の公式ツイッターアカウントで紹介され話題になった。
この投稿で初めてこの事実を知るファンも多く、「似てるかも」「そっくり!!!」「かわいい」「シータもいずれドーラに・・・」「ナウシカに似てる」などの反応が上がっていた。
■ ドーラのモデルは宮崎監督の母親だった
さらに、金ローは2017年にツイッターで、ドーラのモデルが宮崎監督の母親だとも説明。
母親は病気がちだったものの、「その精神的迫力はドーラさんに通じるものがあったそうです」とし、宮崎監督の「兄弟男ばかり4人そろってもおふくろには太刀打ちできなかった」と言うコメントも紹介した。
ドーラは宮崎監督の思い入れの強いキャラクターなのだという。
男兄弟が太刀打ちできない様子は、ドーラとその息子たちに通じるものがある。こうした裏話を知った上で本編を見ると、ドーラの印象が少し変わるかもしれない。