エアコンの「寿命」ってどのくらい?長く使うためのコツ、点検の目安とは?

エアコンが活躍する季節。長く使うには、どんなことに心がけると良いのでしょうか
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エアコンが活躍する季節ですが、エアコンの「寿命」がどれくらいかご存知ですか?また、寿命を保つためには日頃、どのような使い方をすればいいのか。

ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室広報グループの重政周之(しげまさ・ちかし)さんに伺いました。

エアコンの「設計上の標準使用期間」は10年間

「ルームエアコンの寿命は、設計上の標準使用期間の10年が目安とされています。設計上の使用期間とは、運転時間や温度・湿度など、JISに定められた標準的な使用条件(※以下に記載)に基づくご使用において、製造した年から安全上支障なく使える標準的な期間をいいます。

設計上の標準使用期間の使用条件と異なる使い方や、本来の使用目的以外で使うなどした場合、『寿命』は短くなってしまう可能性もあります。また、ルームエアコンの製造年は、一般的に室内ユニット下部の機械銘板に西暦4桁で表示しています」(重政さん)

※標準的な使用条件(東京をモデルとした場合)

▼冷房使用時、室内温度を27℃に設定、5月23日から10月4日までの間、1日あたり18時間(6:00~24:00)運転した場合を想定。

▼暖房使用時、室内温度を20℃に設定、11月8日から4月16日までの間、1日あたり18時間(6:00~24:00)運転した場合を想定。

設計上の標準使用期間が10年であることを記載したシール
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設計上の標準使用期間が10年であることを記載したシール

それでは、エアコンに「寿命がきたと考えられる症状」にはどのようなものがあるのでしょうか。

「お使いいただいている運転時間の長さにもよりますが、冷えづらくなってきた、聞き慣れない音がするようになってきた、電源コードやプラグが異常に熱い、ブレーカーが頻繁に落ちる、――といった症状が考えられます。

その場合は故障や事故防止のため、使用を中止し、電源プラグを抜くかブレーカーを切ってから、必ずお買い上げの販売店に点検・修理をご相談ください。

家庭用ルームエアコンの保証期間は、お買い上げ日から1年間、冷媒系統部分については5年間になります。また、ルームエアコンにはその製品の機能を維持するために必要な『補修用性能部品』がありますが、その保有期限は製造打ち切り後10年間となっていますので、ご注意ください」(重政さん)

室内機・室外機ともにこまめな清掃を心がける

エアコンをできるだけ長く、省エネ性や快適さにも気を配りながら使うためには、日頃からどのような使い方を心がければいいのでしょうか。

「エアコンに過度な負荷がかからないようにお使いいただくことが、寿命を保つことにつながるのではないかと思います。

酷暑の日、室外機に直射日光があたり続けて高温になると、大きな負荷がかかります。もちろん、高い外気温でも運転できる設計にはなっていますが、室外機から1mほど離れたところに植木を植えたり、よしずをたて掛けたりして日陰を作るようにすると、エアコンに掛かる負荷が和らぎます。

また、省エネのため、2週間に1度はフィルターの清掃をしてください。フィルターにホコリが溜まっていると空気の通り道がふさがれ、機器に負荷がかかり、その分消費電力が増加してしまいます。加えて、フィルターの奥にある熱交換器が汚れていると、嫌なニオイの原因になることがありますので、気になる場合は販売店などに清掃を依頼してください」(重政さん)

寿命がきたエアコンの処理方法

ダイキン工業が行なった調査では、健康寿命ともいえる「設計上の標準使用期間」を過ぎたり、まもなくその期間を迎えたりするエアコンを持つ家庭は過半数の50.6%に上ります。

それでは、「寿命がきてしまった」エアコンの処理は、どのようにすればいいのでしょうか。

「家電リサイクル法により、使用済みのエアコンを廃棄する場合は再商品化等料金(リサイクル料金)と収集・運搬費用をお支払い頂き、商品を販売店またはお住いの自治体に引き渡す必要があります。

廃棄するエアコンを購入した販売店か、新しく買い替えをする販売店、または地元の自治体に相談してください」(重政さん)

快適な環境を保ってくれる大切なエアコン。過度な負荷をかけず、こまめな清掃やメンテナンスで、長く快適に使いましょう。

 

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