「フクロウも溶けるほど暑いです」
そんなコメントとともに披露されたフクロウの動画が、世界から注目を集めている。
動画は7月上旬、Twitter上に投稿された。
陽が差し込む窓際ーー。
凛々しく精悍な表情をしたフクロウが、フローリングの上でペタリと座り込む。
足元に向かって羽毛が流出するかのような姿……確かに溶けてしまっているように見える。
この様子を映した動画に、約9000件のリツイートと約6万9000件もの「いいね」が殺到。「かわいい」「イケメン」「ネコみたい」などと絶賛する声が相次ぎ、海外からのコメントも寄せられている。「この羽毛じゃ暑そう」「溶けすぎ。元に戻れますか?」とフクロウを心配する声も届いた。
ハフポスト日本版は、フクロウの飼い主のげんさんに、このときの状況について詳しく話を聞いた。
実は室内は涼しかった
溶けてしまったのは、6歳のオスの「ベンガルワシミミズク」という種類のフクロウのガルーくん。生後3週間の頃から、げんさんとともに暮らしているという。
普通に立っているときは体長30センチ程度だというガルーくん。溶けると20センチくらいになるという。
ガルーくんが窓際で溶けたときは、「日光浴」の最中だったという。室内は冷房をかけており、22〜24度程度に保たれていたそうだ。
「ガルーくんは過去にも何度か溶けていたことがあります。羽を広げることで、太陽の光をたくさん浴びれるようにしているのだと思います。
室内は涼しいはずなので、本人は暑くて溶けているわけではないようです。ですが、まるで溶けているようだったので、そう表現しました。
気持ちよさそうに日向ぼっこをしている姿は、かわいかったです」
ただ、暑さに弱い一面はあるという。
「寒さに強いフクロウは多いですが、暑さには弱い種類がほとんどです」
暑さ対策のため、冷房をかけて気温と湿度を低く保ったり、あまりにも暑い日はペット用のカメラで様子をこまめに確認したりしているそうだ。
「夏場は昼夜の気温差が大きいので、人だけでなくフクロウなどのペットも体調を崩しやすい時期です。少しでも異常を感じたら、すぐに動物病院に行くなど、いつも以上に健康管理に気をつけています」
げんさんは猛暑の夏だけでなく、普段からフクロウの世話に気を配っている。
「フクロウはストレスに弱いので、できるだけストレスのかからない飼育環境を整える必要があります」
そんなげんさん、フクロウと暮らす醍醐味を、こう語る。
「眺めているだけでなく、餌をあげたり、腕に据えて一緒に散歩したりすることもできます。フクロウと一緒の暮らしはとても楽しいです」
〈取材・文=金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉