イギリス・ケンブリッジのフィッツウィリアム美術館で、イギリス王室のウィリアム王子とキャサリン妃夫妻の2人では初となる公式の肖像画が公開された。
制作したのは、イギリスの肖像画家ジェイミー・コレス氏。「ケンブリッジシャー・ロイヤル・ポートレート基金」が2021年、ケンブリッジシャー州への寄贈品として依頼していた。
作品は縦210cm、横110cmの油絵。キャサリン妃はグリーンのドレスを身にまとい、ウィリアム王子はダークスーツに青いネクタイを締め、2人は遠くを見つめている。
イギリス誌Vogueによると、肖像画でキャサリン妃が着用しているのは、ブライトンを拠点とするブランド「ザ・ヴァンパイアズ・ワイフ」のドレスという。夫妻で2020年3月にアイルランドのダブリンを訪問した際、実際に着用していたドレスとみられる。
当時の写真と肖像画を見比べると、2人の風貌や衣装がよく似ていることが分かる。
夫妻は一般公開初日の6月23日に美術館を訪れ、コレス氏と対面した。同館の発表によると、コレス氏はケンブリッジの歴史的な石造りの建物の特徴を肖像画の背景に取り入れたという。ケンブリッジの建築物にみられる六角形の建築モチーフも描かれている。
コレス氏は、夫妻を「リラックスして親しみやすく、またエレガントで威厳のある」人物として描きたかったと語っている。「この作品はケンブリッジシャーの人々への贈り物として依頼されたものです。私が今回の制作を楽しんだのと同じくらい、皆さんにも楽しんでもらえたら」
夫妻は公式Twitterで「今日、ケンブリッジのフィッツウィリアム美術館でこの新しい肖像画が公開され、うれしく思っています!」と喜びをつづった。
肖像画は美術館で3年間展示された後、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーのリニューアルオープンを記念して貸し出される予定。