「助けが必要?」
飲食店の店員が見せた短いメモが、父親から虐待を受けていた子どもを救った。父親は児童虐待の罪で有罪評決が言い渡された。
「DO YOU NEED HELP? OK」掲げたメモ
アメリカ・フロリダ州オレンジ郡の検察は6月6日、11歳の少年に対する児童虐待などの罪に問われた父親に対し、有罪の評決が言い渡されたと発表した。
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1年半前、家族が訪れた飲食店の店員がとった、ある行動がきっかけで発覚した。
検察の発表によると、家族は2021年1月1日、オーランド市内のレストランを訪れた。少年は家族から離れて座らされ、食べ物や飲み物も与えられていなかった。
店員のフラビアーニ・カルバーロさんは、少年がけがをしていることにも気づき、父親の視界から外れた場所でメモを掲げた。
CBSNEWSによると、メモには「DO YOU NEED HELP? OK(助けが必要?)」と書かれていた。少年が助けが必要だと認めたことから、カルバーロさんは警察に通報したという。
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検察の発表によると、その後の捜査で少年は深刻な虐待を受けていたことがわかった。母親や弟からは離れた部屋に入れられ、食事や飲み物を与えられないこともあった。軍隊式の運動を強いられ、部屋からは少年を縛るためのベルトや手錠、金属製のポールなどが見つかったという。
カルバーロさんは2021年1月末にあった記者会見で、「最も弱い立場に人たち、特に子どもやお年寄りに対して何か起きているのを見た時、行動を起こすことをためらわないでください」と語っていた。
父親への判決は8月19日に言い渡される。CNNによると、弁護人は無罪を主張しているという。