「相国最中」(しょうこくもなか)などで知られ、5月に廃業を発表した和菓子の「紀の国屋」。スイーツ類のネット販売事業を行うアイ・スイーツが、紀の国屋の元従業員らを雇用し、和菓子の製造・販売事業を新たに開始することを発表した。
「匠紀の国屋」とのブランド名で始動するという。
紀の国屋は、看板商品の「相国最中」、トラ模様のどら焼き「おこじゅ」、生地の中に大納言の粒あんが入った「あわ大福」などが人気。1948年創業で、今年で75年目を迎えていた。
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5月16日、公式サイトなどで廃業を発表。「70年以上に渡ってお菓子の美味しさを追及(追求)し、多くのお客様に支えていただきましたが、力が至らず残念な結果となってしまいました。紀の国屋のお菓子を愛してくださった皆様には大変申し訳ない気持ちでいっぱいです」などとつづっていた。
突然の廃業の知らせを受け、馴染みの味との別れを惜しむ声がネット上に広がっていた。
「伝統の味を再現させる」
アイ・スイーツはプレスリリースで、廃業に伴い解雇となった紀の国屋の元従業員20人を雇用したことを公表した。
さらに、「SNSなどで復活を望む声が多い紀の国屋の看板商品、最中、どら焼き、あわ大福については、商標権や製造機械の問題などがあり、まったく同じ形状での製造販売はできませんが、『伝統の味と安心安全な商品』は再現させます」と宣言している。
発表によると、国分寺店を皮切りに、東大和市、武蔵村山市に店舗を展開することを計画しているという。
「頑張ってほしい」「応援したい」「これは朗報」ーー。予想外の展開に、SNS上では驚きや期待の声が上がっている。
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